自由な発想で多彩な外観を実現
「ジョリパット外壁」という言葉を聞いたことはありますか?
ジョリパットとは、外壁の仕上げに使われる特殊な泥状の塗材です。その最大の特長は、多彩なカラーやデザインが利用できることです。フラットなものから石目調、スクラッチ仕上げなど約100種類のデザインがあります。また、コテ、吹き付け、型押しローラーなどの異なる仕上げ方法を組み合わせることで、同じ素材でも多様なデザインが可能です。
ジョリパットは混ぜる骨材の大きさや量を変えることで、異なる質感や仕上がりが実現できます。これにより、外壁に独自の風合いを与え、魅力的な空間を演出できます。木やタイルなど他の素材とも相性が良く、異なる素材を組み合わせることで調和のとれた外観が生まれます。
ジョリパットは外壁塗装を考えている方にとって注目すべき素材であり、その特徴や注意点について詳しくお話しています。
ジョリパットのメリット
豊富なデザインとカラーバリエーション
ジョリパット外壁の大きなメリットは、豊富なカラーやデザインの選択肢があることです。これは建物に独自で美しい外観をもたらす重要な要素となっています。これにより、建物のスタイルや個人の好みに合わせて異なる形状や模様を選択できます。伝統的な色からモダンで洗練された色まで、様々な色彩が利用できます。細部にわたる模様や凹凸が建物に柔らかな雰囲気をもたらし、自然な風合いと質感を提供します。モダンでありながらも温かみを感じ、周囲の環境と調和したデザインを実現します。ジョリパット外壁は、建物を美しく彩り、個性を引き立てる理想的な選択肢と言えます。
異素材との相性も良い
ジョリパット外壁は、異なる素材との相性が優れています。この特性により、建物の外観がより多様で個性的になります。木材、ガラス、金属など異なる素材を巧みに組み合わせたり、他のデザイン要素と調和を図ることができます。ジョリパット外壁が他の素材と調和することで、建物全体が統一感を持ちつつ、同時に異なる素材の特性も際立ちます。
色褪せしにくい
ジョリパット外壁は優れた耐候性を持っています。太陽光や気象条件の影響にも強く、色褪せが少なく、鮮やかな外観を長期間維持できます。これにより、建物は長い期間美しい状態を維持し、メンテナンスや再塗装の頻度を減らすことができます。ジョリパットはゆっくりと褪色するため、色褪せに気づきにくいのも利点です。
同時に、色褪せが少ない特性は、経年で風合いが増していくという魅力もあります。その独自の風合いは、年月が経っても新しさを保ち、深い表情を生み出すことが期待できます。
親水性がある
ジョリパット外壁の親水性は、表面が水を引きつけ、汚れや微粒子を効果的に洗い流す能力による優れた利点があります。親水性とは外壁の表面に雨水や湿気がたまらず、雨滴が汚れを引き寄せることなく、雨が降ると水滴が汚れや微粒子を包み込んで流すという性質があります。この効果により、雨水が自然なクリーニング作用を果たし、外壁が清潔で美しい状態を維持できるのです。
特に都市部など大気中の微粒子や大気汚染物質にさらされる場所では、親水性の効果が顕著に現れます。
健康面にも配慮
ジョリパット外壁は、低VOC素材を利用することがあります。この採用により、屋内の空気品質が向上し、住環境がより健康的になります。さらに、ジョリパット外壁の一部には抗菌・防カビ効果がある素材が使用されています。これにより、外壁表面で微生物の発育を抑制し、住宅内の環境を清潔で健康的なものに保ちます。環境や人体に優しい塗材として、安心して外壁塗装に利用できます。
耐久性に優れている
ジョリパット外壁は、耐久性に優れた素材です。雨風や紫外線などの外部要因からくる劣化を防ぎ、外壁の寿命を延ばします。耐久性だけでなく、防水性、通気性、断熱性などの機能をバランスよく備えています。これにより、建物全体の健康状態やエネルギー効率が向上し、同時に外観の美しさを維持する役割を果たします。ジョリパット外壁は、長期にわたって安定したパフォーマンスを提供し、住まいの快適性と外観の魅力を維持します。
ジョリパットのデメリット
費用が高い
通常の塗装工事に比べて、ジョリパット外壁は材料費や施工手間が増えるため、費用が高額になります。ジョリパット外壁は高品質で耐久性があり、そのために使用される素材のコストが高額です。特に特殊なデザインや仕上げが求められる場合、それに対応するために高性能な素材が必要であり、デザインが複雑であるほど、手間や技術、素材の必要量が増加し、それがコストの増加につながります。
工期が長い
ジョリパット外壁のデザインや仕上げが複雑であるため、施工には繊細な作業が求められます。特に細かい模様を再現する場合は、細部への注意が欠かせず、これが施工時間を要する要因となります。またジョリパット外壁は施工後に十分な乾燥や硬化が必要となる場合があり工事の進行に時間がかかります。この工程を急がずに行うことで、外壁の仕上がりや耐久性を確保し、長期的な美観と品質を維持することが可能です。
職人によって仕上がりに差が出る
職人の技能によって、外壁の仕上がりが大きく左右されます。熟練した職人でないと要求されたデザインを正確に再現するのが難しく、仕上がりに差が生じることがあります。このようにジョリパット外壁は、高度な専門技術が要求され、それを提供できる熟練した職人や専門業者が必要です。
ジョリパット外壁塗替え目安になる劣化症状
ジョリパット外壁が以下のような状態になったら、そろそろ塗り替えの時期と判断しましょう。
ジョリパットの塗り替えが必要なサイン
①水を弾かなくなった
外壁に水をかけてみて、水が浸透して表面の色がじんわりと濃くなる状態を「吸水した状態」と言います。ジョリパットは水を長時間含み続けると非常にもろくなります。このような状態が見られる場合は、専門の業者に調査してもらいましょう。
②カビ・藻・コケが広範囲に発生
外壁が絶えず水を吸収すると、カビやコケの胞子が付着し、そこに根を張ってしまいます。
さらに根が成長してしまうと、高圧洗浄をしても取りきれなくなる場合もあります。
カビや藻の増殖を防ぐために、外壁塗装の検討を早めに行いましょう。
②ひび割れが発生
外壁は微妙な膨張と伸縮が繰り返されています。外壁が水を吸収して膨張し、その後の気温変化で収縮することにより、外壁には負荷がかかり、結果的にクラックが生じることがあります。クラックは水の侵入にも繋がりますので、クラックを見つけた場合は専門の業者に一度みてもらいましょう。
ジョリパットのメンテナンス
・定期的な清掃:
外壁を美しく保つためには、定期的なお手入れが重要です。まずは、水で濡らす前にブラシやハケを使って、たまった埃や汚れを優しく取りましょう。力を入れてゴシゴシこすると、逆に表面の塗膜が弱まり、汚れが付きやすくなりますので注意が必要です。水洗いの際は、さっと流すか、柔らかいスポンジでやさしく洗浄します。外壁を優しくお手入れすることで、美しさを長く保ちましょう。
・ひび割れや損傷の点検:
外壁にひび割れや損傷が見られる場合は、早期に修復することが重要です。ひび割れが放置されると、水分が侵入して補修が難しくなる可能性があります。専門家による定期的な点検をおすすめします。
・塗装の再施工:
ジョリパット外壁が塗装されている場合、経年劣化により塗膜が劣化することがあります。必要に応じて、塗装を再施工することで外壁の保護を強化できます。
※ジョリパット外壁のメンテナンスに関して不安や問題がある場合、専門の外壁塗装業者に相談し、定期的な点検や必要な補修作業を依頼することが賢明です。
ジョリパットの注意点
・サンプルやショールームなど実物を確認する
ジョリパットには様々なデザインとカラーバリエーションがあります。高いデザイン性が魅力のジョリパットですが、完成後のイメージ違いには注意が必要です。
そのため、色やデザインはカタログだけで判断せず、ショールームや業者にサンプルを取り寄せてもらい実物を確認してから決めるようにしましょう。
・施工実績のある業者に依頼する
ジョリパットの仕上がりには職人によって仕上がりに差が生じることがあります。安心感を得るためには、ジョリパットの施工実績が豊富な業者に依頼することが良いでしょう。
・高圧洗浄の水圧
ジョリパットの表面は繊細です。普通の壁と同様の水圧で高圧洗浄をすると、塗膜の剥がれや欠けが起こるおそれがあります。壁面を洗浄する際は、優しく水洗いするか、緩やかな水圧で行うようにしましょう。
ジョリパットはこのような方におすすめ!
・外壁のデザインにこだわりのある方
・個性的な外壁にしたい方
・温かみのある質感を求める方
・耐久性と防水性を重視する方
・環境や健康面への配慮を重視される方
まとめ
今回はジョリパット外壁についてお話しました。
・ジョリパットは多彩なカラーやデザインの選択肢がある
・他の外壁材に比べ、ジョリパットの施工には手間と工期がかかり、費用が割高になる
・ジョリパットの仕上がりは、施工する職人の技術に大きく左右される
ジョリパットは素晴らしい外壁材です。しかし使用する際には注意点もありますのでよく理解しながら、その優れた特徴を活かして選ぶようにしましょう。
ジョリパットの持つ高いデザイン性は、こだわりを持つ方にはとても魅力的です。
将来的に美しさを維持するために、ご自身で出来るお手入れの仕方を知っておくと安心です。他にはない一つだけのデザインで満足のいく良い塗装工事が出来れば嬉しく思います。