146582b-1.jpg
今スグにわかる!
匿名
20
外壁塗装費用
シミュレーション
お見積書
戸建 2階建て 延床30坪
外壁 ラジカル塗料
外壁塗装パック[足場込]
0

塗装記事

屋根塗装でタスペーサーは絶対に必要なのか?プロが解説。

目次

タスペーサーとは?

 

外壁塗装の見積書に”タスペーサー”という項目が・・・。
「タスペーサーって??」普段聞きなれない言葉ですよね。タスペーサーは*スレート屋根を塗り替える際に使用される道具です。
屋根材は一枚ずつ重ねて葺いてありますが隙間があります。この隙間は塗装をすると塗膜でこの隙間を塞いでしまい屋根を密閉してしまいます。屋根が密閉されてしまうと雨水の逃げ口がなくなり、通気もできないため湿気が溜まってしまい雨漏れに繋がります。そこにこのタスペーサーを差し込むことで水の通り道を作り”雨漏りのリスク”を抑える役割をします。

もともとは…『縁切り』という工法をおこなっていました(カッターや皮スキなどを使って職人さんが手作業で塗膜を切る方法)。今でも従来の縁切りを行う業者さんもいらっしゃいますが、手作業で塗膜を切っていくので時間と手間がかかるうえ、塗膜や屋根材に傷などが入ってしまうこともありますので、最近ではタスペーサーを使って縁切りをする方法が主流になってきています。
タスペーサーは屋根塗装と同時に作業を行えるため、作業時間を短縮できる便利な道具です。現在は屋根塗装後の縁切りに変わってタスペーサーを利用する塗装業者さんが増えています。カッターによる縁切りもタスペーサーによる縁切りもどちらも屋根の間に隙間を作る作業です。

 

*スレート屋根とは、セメントや天然岩を板状にした屋根材で、日本の住宅では最も利用されている製品です。屋根材が「コロニアル」や「カラーベスト」と呼ばれていればスレート屋根です

 

スレート屋根では塗装が原因で雨漏りが起こる?

瓦屋根やスレート屋根の場合、屋根材と屋根材の重なり部分に隙間が設けられています。理由は雨水や湿った空気の出口として隙間が設けられているのです。この隙間がなく密封されてしまうと起こる現象が
・雨水が排出できなくなり、屋根に溜まってしまう
・通気が悪くなり、湿気がこもる
です。
またスレート屋根の場合、この隙間の大きさも重要になってきます。この隙間が狭すぎると毛細管現象を起こしてしまします。雨水を吸い上げて吸い上げられた雨水は防水紙を劣化させ雨漏りの原因に繋がるということです。

 

タスペーサーの特長

簡単作業で確実な縁切り

屋根材と屋根材の重なる部分にタスペーサーを挿入するだけで適切な隙間を確保します。
屋根材との間に隙間と通気性を確保し、雨漏りの原因である雨水の浸入を防ぎます。

 

作業時間を短縮

一般的な屋根なら約2~3時間で作業が完了します(屋根によって異なります)
従来の縁切りは、作業員2人で1日がかりの作業でした。タスペーサーを使用することで、工期を大幅に短縮することができます。

 

塗装完了後の作業が不要

足跡やキズ・破損のリスクが大幅に減らすことができます。従来の縁切り作業と異なり、下塗り段階でタスペーサーを設置するため塗装後に屋根の上にあがる必要がありません。屋根に足跡がついたり、屋根材の踏み割れを防止することができます。

 

挿入したままで工事が完了

挿入されたタスペーサーは縁切り作業を行ったことが一目瞭然でわかります。タスペーサーは、塗料との相性がよく塗料になじむため目立ちません。

 

タスペーサーのメリット

 

1.雨漏りを防げる
2.内部結露を防ぐ
3.塗装した屋根を足跡で汚す心配がない
4.作業時間を短縮できる
5.工数が短いため、費用(人件費)が抑えらえる
6.屋根の美観を保つ

 

タスペーサーの種類

◆タスペーサー01
通気性能やクッション性能、耐溶剤性などをアップしたタスペーサーです。

◆タスペーサー02
通常の屋根補修に使われる汎用性の高いタスペーサーです。
大抵の場合は02を使用しますが、強溶剤の塗料には対応できないので、強溶剤系の塗料を塗る場合は01を使用します。                           (株式会社セイム参照)

 

タスペーサーの設置費用

 

タスペーサーによる縁切りの単価相場は約300~500円/㎡です。
一般的な戸建住宅30坪80㎡の屋根の場合は約24,000~40,000円位ということになります。
※屋根の傾斜や広さによって費用は変わります。

従来の縁切り工法の場合、人件費が1日分かかってしまうので、費用は4万円~6万円になり、タスペーサーの設置費用より高くなってしまいます。
見積もりの金額と自宅の屋根面積を照らし合わせ、費用が適正か確認をしましょう。

 

タスペーサーが不要・利用できないケース

スレート以外の屋根材の場合はタスペーサーの使用ができません。

またスレート屋根の場合でも、スレート自体の劣化が激しい場合や、屋根材の下にある野地板が劣化している場合はタスペーサーの使用ができません。塗装ができない屋根材の場合はカバー工法や葺き替えでのメンテナンスをお勧めします。

また屋根材との間が4㎜以上の幅がある場合、タスペーサーを入れても落ちてしまうので取り付けることができません。

自宅がスレート屋根ではないのに見積書にタスペーサーと記載されていたり、築年数が経過しており屋根材の劣化が進んでいることを確認できる状態でタスペーサーを提案された場合は要注意です。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

タスペーサーとは、スレート屋根塗装の際に屋根の隙間を作る目的で設置する道具のことです。
塗料で屋根の隙間を塞いでしまうことを防ぎ、空気の通りをよくして、湿気がこもらまいようにすることで雨漏り対策になります。従来は塗膜カッターで塗装後に塗膜を切っていましたが、現在はほとんどの業者がこのタスペーサーを使用しています。
タスペーサーを使用するメリットは
①雨漏り・結露のリスクをさげる
②屋根の美観を保てる
③工事期間が短く済み、人件費を抑えられる
④再度縁切り作業をする必要がない
ただしすべての屋根にタスペーサーが使えるわけではありません。屋根材の種類や劣化症状などによってはタスペーサーが使用できない場合もありますし、取り付け方法を誤るとかえって屋根材の破損を招いてしまうことにもなりかねません。

屋根の塗り替え工事にあたっては信頼できる優良業者を探し、タスペーサーの設置が可能かどうかを確認してみてください。

error: