屋根塗装の詐欺が急増中!あなたの家が狙われている!?
はじめに…塗装業界では残念ながら今でも悪徳業者が多く存在しています。
最近は屋根塗装(修理)を巡る被害が増加しています。
屋根塗装(修理)詐欺の中には、訪問営業のトラブルが多く報告されています。
屋根の点検を装い、わざと屋根材を壊して修理を依頼させる悪質な手口や、屋根材が飛んで周囲に被害が出るなどと不安を煽り屋根修理の契約を迫る手口です。
以下は実際に詐欺被害に遭われた方からの報告によるものです。
・屋根に上がり故意に屋根材を壊されて修理を迫られた
・実物ではなく別の家の屋根写真を見せられて、必要のない屋根修理を依頼してしまった
・工事の着手前に全額の支払いを求められ振り込んだが、その後業者は連絡が取れなくなり、工事は全く進まなかった
なかにはハウスメーカーを装って定期点検をしようとするケースも・・・。
屋根修理詐欺の中には、自宅を建てたハウスメーカーを装い、メーカーのアフターサポートの一環として定期点検を実施するという手口もあります。
お客様は自分が建てたメーカーによる定期点検であれば安心だと考えて依頼したが、後から調べてみるとメーカーとは全く関係のない業者だったということもあります。
ハウスメーカーを名乗る業者の定期点検を提案された時には、必ず相手の名刺や社員証を確認し、メーカーの社員であることを確認してから点検を依頼することが大切です。
では屋根塗装はなぜトラブルが多いのか
この背景には、自然災害の頻発や建物の老朽化が大きく関係しています。台風や大雨などの災害が増え、多くの家屋で屋根にダメージが生じるケースが増加しています。また、築年数が経過した建物では、経年劣化による屋根の修理が必要になることも多くなっています。
さらに、屋根は日常的に目にすることがないため、損傷の有無を確認するのが難しく、業者の言い分をそのまま信じてしまう人が多いのも一因です。悪徳業者たちは、この「見えない部分」の特性を利用して、「屋根が壊れている」「緊急の修理が必要だ」といった不安を煽り、必要以上の工事を勧めたり、高額な費用を請求したりする手口を使っています。
悪徳業者が多いということは、被害者も多いということです。このような被害に遭われる方を1人でも減らし、損をしないために塗装の知識や業者の選び方を少しでも知っていただければと思います。
悪徳業者(訪問業者)によるよくある手口
手口1:巧みな話術で不安を煽り屋根の無料点検をしようとする
突然業者が訪問してきて「お宅の屋根、板金が浮いていますよ。無料で点検できます。」「屋根に浮きがあり台風が来たら、屋根が飛んでしまうかもしれません。危険です。」
このように、今すぐ修理しないと危険であるかのように、不安を煽ってくることがあります。また無料で点検するといい、屋根に上がろうとしてくる
点検商法:「ちょうど近くで工事をしているから機材などあるので無料で点検します」と嘘をついて、屋根にのぼって修理が必要だと迫る悪徳商法です。
極めて悪質な業者の場合は、屋根にのぼって故意に屋根材を破損させるような手口を用います。
手口2:高額な見積もりを提示する
無料点検の後、高額な見積もりを提示してきます。
「この屋根の状態では、全交換が必要になります」
「特殊な塗料を使わないと、すぐに剥がれてしまいます」
このように高額な金額の見積もりを出してくる業者は見積もり内容が複雑で、素人には理解しにくいような見積り内容になっていることが多いです。
手口3:大幅値下げで契約を急かす
「今日契約していただければ、この金額からさらに特別に割引します」
「今ならキャンペーン中で、お得に工事できます」
通常よりも大幅に低い価格を提示し、これが期間限定の特別な価格であると強調し契約を急がせます。この手法は、一見お得に感じられるため、消費者は早急に契約してしまうことがあります。しかし、実際には工事の質が低かったり、後で追加費用が発生することが多く、結果的に高くついてしまうケースが多々あります。
手口4:追加料金の請求
「追加料金の請求」これは契約後に、次々と新たな費用を請求してくるものです。最初に提示された見積もりが非常に安くお得に感じ消費者は契約をしてしまいます。しかし、工事が進むにつれて「予期せぬ問題が見つかった」「追加の修理が必要になった」などと言い、次々と追加費用を請求してきます。このような業者は、最初から追加料金を狙っていた可能性が高く、最終的には当初の見積もりよりもはるかに高額な費用を請求されることがあります。
手口5:火災保険を利用できるなどと嘘をつく
「火災保険を使えば、ほとんど自己負担なしで工事ができます」などと、高額な保険金がおりるように説明します。火災保険を利用して屋根修理ができるケースもありますが、全てのケースで適用されるわけではありません。悪徳業者は、この点を消費者に誤解させ、契約を急がせることがあります。
また火災保険の申請代行を申し出て、その手数料として高額な費用を請求してくるというケースもあります。
手口6:クーリングオフを拒否する
「一度契約したら、キャンセルはできません」
「工事はすでに始まっているので、解約はできません」
契約後にクーリングオフ制度があることを知り、解約を申し出ても、様々な理由をつけて拒否してきます。
※クーリングオフ制度: 契約後8日以内であれば、違約金を払わずに無条件で契約を解除できます。
いかがですか?「うちにもこんなことを言ってくる業者がきた」ということはありませんか?悪徳業者はこのようにあの手この手で消費者を騙そうとしてきます。突然訪ねてきた業者に屋根の破損などを指摘された場合、決して屋根に上がらせないようにしてください。自分では見えない屋根の不具合なので不安であれば信頼できる業者に連絡し、点検してもらうようにしましょう。
屋根工事に関するトラブルの8割が、訪問販売で契約した業者によるもので、その被害者の半数以上が高齢者という実態が明らかになっています。
※訪問販売業者のすべてが悪徳業者というわけではありませんが、「屋根が浮いている」「屋根瓦が割れている」「屋根が剥がれて危ない」といった内容の場合、飛び込み営業・訪問販売の点検商法であることが多いです。このような知識を身につけることで「何か怪しいかも?」と疑いを持つことが出来ます。迷った時には一人で悩まずに第三者へ相談するようにしましょう
被害を防ぐための対策(訪問業者から被害を防ぐための対策5)
名刺で身分の確認…
身分を明かさない訪問営業は危険です。万が一のトラブルに備えて、相手の身分をしっかり確認しましょう。必ず名前、社名、連絡先を確認することが大事です。またホームページ等で業者を確認してみましょう。(ご高齢の方の場合はすぐにホームページなどで調べることは困難な場合もあるので、身分を確認できるものをみせてもらい、家族に相談しますと言って、その場は一旦お断りしましょう)
屋根の上には絶対に上がらせない…
屋根は見えない部分なので元々壊れていたのか、故意に壊されたのかは確認できません。トラブルを避けるためにも、屋根に上がらせるのは絶対に避けましょう。悪徳業者は言葉巧みに屋根に上がろうとします。必ずお断りし信頼できる業者にみてもらいましょう。
一人で決めない(家族に相談)…
屋根工事は専門的な知識が必要なため、一人で決めてしまうと必要な工事が漏れてしまったり、逆に不必要な工事をさせられてしまう可能性があります。必ず家族や知人など第三者に相談しましょう。しっかりとした判断を下すための時間を確保し、必要な情報を集めることで、適切な選択をすることができます。
即決しない…
訪問販売での勧誘を受けた場合は、まず冷静になり、絶対に即決(契約)はしないようにしましょう。いったん訪問業者はお断りして、複数の業者から見積もりを取ることをお勧めします。急いで契約をするとトラブルの原因になります。訪問販売での勧誘に対しては、冷静に対応し、じっくりと考える時間を持つことです。断る勇気を持ちましょう。
信頼できる業者で見積もりを取る…
経年劣化や台風など自然災害の影響で実際に屋根が壊れている場合もあります。気になる場合は訪問業者に頼まず、信頼出来る業者何社かに相見積もりを取りましょう。見積もりの際には劣化診断をしてもらえるので、その時に気になる箇所(屋根)を伝えてみてもらいましょう。一般的に見積もりは無料でしてもらえます。
安心して屋根塗装を依頼するための対策
信頼できる業者を選ぶ
被害を避けるためには、信頼できる業者を選ぶことが非常に重要です。
業者のウェブサイトや資料を確認しましょう。
地元で長く実績のある会社は、技術力や信頼性が高い傾向にあります。またこれまでに手がけた工事の事例や実績を見て、その業者がどのような仕事をしてきたのかを把握することが大切です。他にも口コミやレビュー、地域の評価サイトをチェックし、実際にその業者を利用した人たちの意見も参考にしましょう。顧客からの信頼が厚い業者は、サービスの質や誠実さが確保されている可能性が高いです。
※ただし口コミだけを鵜呑みにするのは危険です。なぜなら口コミは個人の主観的な意見であり人によって評価が大きく異なることがあります。同じサービスを受けても、人によって感じ方は異なります。口コミを参考にする場合は、良い口コミだけでなく、悪い口コミも参考にすることで、より客観的な判断ができます。
信頼できる業者を選ぶことで、工事の質が保証され、予期しない追加料金や不正な請求のリスクを減らすことができます。業者との契約前にしっかりと情報収集し、納得のいく選択をすることが、トラブルを未然に防ぐための最善策です。
契約前の見積もり比較
屋根修理で詐欺や不正な請求から身を守るためには、契約前に複数の業者から見積もりを取ることが非常に有効です。複数の業者から見積もりを取得することで、価格の相場を把握しやすくなります。これにより、提示された見積もりが適正かどうかを判断するための基準を得ることができます。
また、複数の見積もりを比較することで、業者の提案内容や工事の詳細も把握できます。異なる業者が提案する内容や費用を確認することで、どの様な作業が含まれているのかを明確にすることができます。これにより、悪徳な業者が提示する不明瞭な価格や不正な費用を見抜く手助けになります。
さらに、見積もりの比較をすることで、各業者がどのような材料や工法を使用するか、工事の詳細な内容を確認し、信頼できる業者を選ぶための判断材料が得られます。これにより、質の高いサービスを受けると同時に、不正な請求や詐欺から守られる確率が高まります。
相見積をとって比較することは、適正価格での工事を確保し、予期しないトラブルを防ぐための重要なステップです。複数の業者から見積もりを取り、慎重に比較検討することで、安全で信頼できる屋根修理を実現しましょう。
契約内容をしっかり確認
屋根修理を行う際に詐欺やトラブルを避けるためには、契約内容を細かく確認することが非常に重要です。契約書には、工事の範囲や使用する材料、工期、費用、保証内容などが詳細に記載されています。
契約書の内容が不明瞭だったり、理解できない点がある場合は、必ず業者に質問しましょう。不明点や不安に感じる点をそのままにしておくと、後々トラブルの原因となる可能性があります。契約前に業者に確認することで、契約内容を明確にし、予期しない追加費用や工事の変更を防ぐことができます。
例えば、工事に含まれる作業の詳細や、見積もりに含まれない可能性がある費用、工事完了後の保証内容などは特に重要な部分です。これらを契約前に確認することで、後で予想外の請求が発生するリスクを減らすことができます。
契約書をよく確認し、わからないことがあれば積極的に質問することで、信頼できる業者との円滑な契約を結ぶことができ、トラブルを未然に防ぐことができます。ご自身でしっかりと確認し、不明点を解消してから契約を進めることで、安心して工事を進めることができるでしょう。
万が一被害にあってしまったら・・・地元の自治体や消費者センターに相談
訪問販売の業者や見積もり内容に不安を感じた場合、まずは地域の消費者センターや自治体に相談しましょう。これらの機関は、消費者保護に関する情報や、悪質な業者に対する対応方法について詳しく教えてくれます。また、過去に同じ業者に関する苦情や問題が報告されている場合、その情報を提供してくれることもあります。
消費者センターでは、専門の相談員が対応してくれるため、安心して疑問点や不安な点を相談することができます。また、地域の自治体も同様に、地元の業者に関する情報や、消費者保護に関する支援を行っている場合があります。
少しでも疑問や不安を感じた時には、決して一人で悩まず、専門機関に相談することで、適切な対応が可能になります。これにより、不正な契約や過剰な請求から自分を守ることができ、安心して屋根修理を進めることができます。
他にも・・・
国土交通省: 国土交通省のホームページでは、リフォームに関するトラブルの相談窓口などが紹介されています。
弁護士: 法的な問題に発展した場合には、弁護士に相談しましょう。
まとめ
屋根修理に関する悪徳業者の被害を未然に防ぐためには、冷静な対応が非常に重要です。
まず、訪問業者が訪れた際には、即決せずに一度冷静に考える時間を持ちましょう。
怪しい業者が来た場合
1.身分を確認する
2.屋根には上がらせない
3.一人で決めない(家族に相談)
4.即決しない
5.信頼できる業者に確認してもらう
このような対策を行ってください。
業者が急いで契約を迫る場合は何か疑わしい点があるかもしれません。優良業者は契約を急かすことはありません。
もし、業者や見積もりに少しでも怪しい点があると感じた場合は、速やかに地域の自治体や消費者センターに相談することが大切です。専門の相談員が適切なアドバイスを提供し、必要なサポートを受けることで、悪徳業者からの被害を防ぐ手助けとなります。
良い業者に出会って頂ければ、トラブルにあうことは随分減ります。
悪徳業者が存在している中、騙されず、逆に少しでも得をする為にはご自身での情報収集が1番です。 今回の記事が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。