今流行りの外壁「グレー色」のメリットと注意点
外壁の塗替えで「グレー」を選ばれる方が増えています。人気色ランキングの上位にもグレーはランクインしており注目度は高まっています。なぜこんなにグレーは人気があるのでしょう?
この人気の背景には、単なる流行りだけではなく、私たちの暮らし方や価値観に深く関わっていると考えられます。
例えば、シンプルで洗練された生活を求める人や、自然な素材や色に囲まれた暮らしを好まれる人が増えていることなどが挙げられます。主張しすぎないグレーは、緑豊かな自然の中に建物を溶け込ませたい、あるいは都会の中でも自然を感じたいという方々の志向に合っています。またグレーは無駄がなくスタイリッシュに仕上がるという面でも選ばれる要因の一つです。
外壁塗装を考えているけど、どんな色にしようか迷っている方、おしゃれな外観にしたい方、外壁の汚れを気にされる方…今回は、グレーを選ぶメリットや、失敗しないためのポイントについて紹介していきます。是非参考にされてください。
グレーの魅力
周囲に調和しやすい
グレーは自然界に多く存在しています。たとえば石やコンクリート、木の幹や砂など様々な場所にグレーのニュアンスが含まれています。またグレーは他の色と合わせやすい中立的な色です。周辺の自然環境や既存の建物と調和しやすく、景観を損なうことなく溶け込むことができるカラーです。
どんな建物のデザインにも合わせやすい
グレーはナチュラルなスタイルから、モダンで都会的なスタイルまで、幅広い建物のデザインに合わせやすい万能カラーです。
明るめの色から濃いダークグレーまで幅広くあるので、建物のスタイルに合わせて色味を選ぶことが出来ます。
飽きがこない
グレーの魅力は、飽きがこないところにあります。流行に左右されにくいベーシックな色だからこそ、長く住み続ける家に、時を経ても変わらない洗練された印象を与えます。
汚れが目立ちにくい
グレーは白と黒の中間色であり、他の色よりも汚れが目立ちにくく、見た目の印象を損ねにくい点が特徴です。
※ただし白や黒に近いグレーは汚れが目立ってしまうことがあるので色味を選ぶ際は注意が必要です。
高級感と落ち着き
深みのあるダークなグレーは高級感を演出することができます。また、視覚的な刺激が少なく、心身のリラックス効果も期待できます。
グレーの色味の種類
ライトグレー(明るめのグレー)
明るく爽やかな印象です。清潔感があり、開放的な空間を作り出します。ホワイトと組み合わせることでさらに明るい印象になります。
ミディアムグレー(中間色のグレー)
上品で落ち着いた印象を与えます。どのようなスタイルにも合わせやすいカラーです。
ダークグレー(濃いグレー)
重厚感・高級感があり、シックでモダンな印象です。
グレーは幅が広く、このほかにも青みがかったものや赤みがかったグレーなど、色の種類はさまざまです。どのグレーを選ぶかによって、家の外観の印象は大きく変わります。
アクセントカラーとの組み合わせ
グレー×ブラウン
グレーのクールな印象に、ブラウンの温かみが加わり、落ち着いて心地よい空間を演出します。
またグレーとブラウンはどちらも落ち着いた色ですが、組み合わせることで、より上品な印象を与えることができます。ブラウンは柔らかな印象を与えるため、グレーのクールさを中和し、優しい雰囲気に仕上げることができます。
グレー×ネイビー
グレーとネイビーを組み合わせることで、より都会的で洗練された印象を与えます。
写真のように清潔感のあるライトグレーとネイビーを組み合わせることで、爽やかな印象になります。特に、深みのあるネイビーは、グレーの持つ上品さを引き立て、高級感を演出します。
ライトグレー×ダークグレー
同じ色相でありながら、明度が異なることで、単調になりがちな外観に変化と奥行きを与えます。
都会的で洗練されたイメージのグレー同士の組み合わせは、モダンなデザインに最適です。
どちらも落ち着いた色であるため、全体として落ち着いて洗練された空間を演出できます。
グレー×木目調
木材などの自然素材を組み合わせることで、グレーの持つシャープな印象に温かみをプラスされます。グレーは砂や石など自然素材に存在する色のため、木や植栽などのグリーンが美しく映えます。グレー1色では単調な印象になりがちですが、自然素材を加えることによって表情が柔らかくなり、全体的に上品でおしゃれな雰囲気に変わります。
アパート・マンションの外観にもグレーは人気
グレーの外観はアパートやマンションにも人気のカラーです。世代や性別を問わず多くの人から支持される、まさに『選ばれる』色です。シックで落ち着いた雰囲気から、都会的で洗練された印象まで、建物に合った様々な表情を見せることができます。また、汚れが目立ちにくいため、建物の美観を長く保てるというメリットもあります。
また他の色と組み合わせることで違った印象になり、無限の可能性が広がります。
例えば、白と組み合わせることで清潔感を出したり、木目調と組み合わせることで温かみのある雰囲気になります。このよう幅広い層にアピールできるグレーを用いた外観は、入居者だけでなくオーナーにとっても魅力的な選択肢と言えるでしょう。
洗練された雰囲気、汚れにくさ、高級感など多くのメリットを持つグレーは、アパートの価値を高め、入居率向上にもつながることが期待できます。
外壁をグレーにするメリット
汚れが目立ちにくい
グレーの外壁は、汚れが目立ちにくいという大きなメリットがあります。
外壁の汚れやホコリは、グレーと同じ中間色であるため汚れが目立ちにくいです。汚れや劣化が目立ちにくいため、メンテナンスコストの節約にもつながる可能性があります。ただし色味(白や黒に近いグレー)によっては汚れが目立ってしまうこともあります。立地環境や外壁の素材などを考慮し、適切な色味を選ぶようにしましょう。
自然な風合い
グレーは、空や石、木など自然界に多く見られる色です。そのため、木の温かさや自然素材が持つ風合いを、私たちの暮らしに取り入れやすい色と言えます。そのため、自然豊かな環境や、洗練された雰囲気を求める人に人気があります。
どんなスタイルにも合わせやすい
グレーは、モダンな建物や和風住宅など様々な建物のスタイルに合わせやすい万能な色です。コンクリートや金属、木材など、様々な素材と組み合わせることができます。素材の質感とグレーの色合いを組み合わせることで、個性的で魅力的な建物を演出できます。
立地に左右されない
グレーは、自然界に多い色であるため、周囲の環境に溶け込み、場所を選ばず馴染みやすい色です。古い建物や周りの建物との相性も良く、立地に左右されず街並みに馴染む外観を作ることができます。
落ち着き、安心感をあたえる
グレーは心理的に落ち着きや安心感を与える効果があると言われています。
派手な色と比べると、グレーは視覚的な刺激が少なく、目に優しい色です。そのため、自宅でリラックスしたいという方におすすめです。
グレーの外壁塗装における注意点
周辺の家と似てしまうこともある
グレーは人気色なので多くの建物に採用されています。そのため、周囲の建物と似たような外観になってしまう可能性があります。
対策
グレーの明るさや濃淡を変えてみることをおすすめします。
グレーには沢山の種類があります。青みがかったグレーや黄みがかったグレー、黒に近いチャコールグレーなど幅広くあります。同じ「グレー」でも色相や明度など色味が違えば全く異なる表情になります。グレーの細かい部分までこだわって選ぶと周りと被らないオリジナルの色が見つかるはずです。
また艶の有無でも色の見え方は全く変わってきます。
仕上げ方も様々で、リシン模様の仕上げにすることで、自然な風合いを演出でき、フラットな仕上げにすることで、モダンな印象を与えることができます。
他にもベランダ外壁部分や雨戸などにアクセントカラーを取り入れることで、個性を出すことができます。アクセントカラーを選ぶ際は、グレーとのバランスが大切です。
外壁材によってグレーの表現は変わる
同じグレーでも、使用する外壁材によって表現される雰囲気が大きく変わります。
例えば、モルタル、サイディング、金属系、タイルなど、それぞれの素材が持つ質感や光沢が、グレーの色味を微妙に変化させます。そのため色見本で選んだ色と違って見える場合があります。
対策
実際に外壁に塗る前に、サンプルを取り寄せ、太陽光の下で色を確認することをおすすめします。
色のトーンによっては汚れが目立つ場合がある
土やホコリなどの汚れの色は中間色です。汚れが目立ちにくいグレーを選びたいと考えている方も多いですが、白や黒に近いグレーは、汚れとのコントラストが強いため、かえって汚れが目立ってしまう可能性があります。また外壁材によっては凹凸があるものもあり、そこに汚れが溜まってしまうということもあります。
対策
中間のグレーは、白や黒ほど汚れが目立ちにくく、さまざまな外壁デザインに合わせやすい色です。汚れを気にされる方は、明るすぎず暗すぎない、落ち着いたトーンのグレーを選ぶことで、より長く美しい外観を保つことができます。
また汚れが落ちやすい低汚染塗料を選ぶこともおすすめです。
※外壁材の素材や表面の仕上げ方によっても、汚れの付きやすさが変わります。
グレーを外観色にする際のポイント
サンプルを取り寄せる
実際の塗料の色を確認するために、必ずサンプル(塗り板見本)を取り寄せて、自然光の下で確認しましょう。建物の向きや日当たりによって、同じグレーでも見え方が変わります。
周辺の環境との調和
落ち着きがあり、様々な色と相性が良いグレーですが、周りの建物や自然とのバランスを考慮し、明るさのトーンを調整するなど調和のとれた外観を目指しましょう。
素材によっては色見が違う
同じ色番号のグレーでも素材によっては違う色では?と思うほど見え方が変わります。凹凸のある外壁材では影が出来たり、艶の有無でも色が違って見えますので、事前に同じ素材での色確認をしましょう。また必ず自然光で見るようにしましょう。
まとめ
今回は、外壁塗装で人気のグレーについて、その魅力や選び方のポイントを紹介しました。外壁塗装は、一度塗装してしまうと簡単に変更できないため、慎重に色選びを行いたいものです。
グレーは、主張しすぎず、周囲に馴染みやすいため失敗しにくい色として選ばれています。例えば、緑豊かな住宅街にも、都会的な街並みにも調和します。また、グレーは埃のように一般的な汚れの色と近いため、汚れが目立ちにくいというメリットもあります。
一方で、光の当たり方や外壁の素材によっては、色の見え方が変わり思っていたイメージと異なる結果になってしまうこともあります。最終的な判断は、色見本だけでなく、実際の建物での色の見え方も確認するようにしましょう。
グレーの外壁は魅力的な色ですが、選ぶ際のポイントをしっかりと理解し、ご自身の希望に合った外壁塗装を実現しましょう。
外壁塗装は、建物の寿命を延ばすだけでなく、住まいの印象を大きく変えるチャンスです。今回の記事が理想の住まいづくりのお役にたてれば幸いです。