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塗装記事

ベランダ防水工法の徹底比較!種類ごとの特徴とメリットデメリット

目次

主なベランダ防水の手法3つを比較

 

「最近ベランダの色が褪せてきた」「ヒビがひどくなってきた」などベランダの劣化が気になるけど…どうしたらいい?という方も多いかと思います。

ベランダやバルコニーは日光や雨風の影響を受けやすいため、定期的な補修や防水工事が必要です。ではベランダの補修にはどのような補修方法があるのでしょうか?ベランダ工事にはいくつか種類がありますので、工事を検討する際、適切な工法を選ぶことは建物の耐久性や快適な居住環境を確保する上で重要です。

この記事では、3つの主要なベランダ防水の工法について、それぞれを比較していきます。

 

ベランダ防水の代表的な工法 特徴とメリット・デメリット

 

ウレタン防水の特徴:耐用年数10~13年

ウレタン防水工事においては、「密着工法」と「通気緩衝工法」と異なる施工方法があります。どちらの工法が適しているかは、建物の用途や条件、基材の状態などによって異なります。

 

■密着工法(Adhered System):
ウレタン防水材が基材に直接密着する仕組みです。主に接着剤や密着材を使用して、基材とウレタン防水材とを強固に結びつけます。
基材との密着度が高く、防水層が均一で一体感があります。また、風や水の侵入を防ぎ、屋根や壁の表面に直接防水層を形成します。

 

■通気緩衝工法(Ventilated System):
通気緩衝工法では、ウレタン防水層の下に通気層を設けることで、基材との直接的な密着を避け、通気性を確保します。通気層は通気孔や緩衝材で構成されます。
基材の状態にかかわらず施工が可能で、通気層により湿気の発散や基材の変動に対応できます。通気性があるため、建物内の湿気や熱の移動を抑制し、快適な環境を維持します。

※防水工事で使われる「ウレタン防水」と、通常の塗装で使われる「ウレタン塗料」は異なるものです。

 

FRP防水の特徴:耐用年数10~15年

FRP防水は、Fiberglass Reinforced Plastic(繊維強化プラスチック)を使用した防水工法を指します。FRPは強化されたプラスチックでできており、強度が大きく耐久性に優れています。5層の防水層で形成されており、軽量かつ強靭で耐水性、耐熱性、耐候性に優れた防水工法です。軽量のため家への負担が少なく最近の住宅によく使われています。

FRP防水はすり減りに強く、人が歩いても剥がれにくいため、洗濯物を干すなどのベランダに最適です。硬化速度が速いという特徴があり、施工後1~2時間程度で塗膜が形成されるので何層も重ねる仕様でも1日ですべての工程を完了させることが可能です。

 

シート防水の特徴(塩ビシート)特徴:耐用年数15~20年

塩ビシートは、主に塩化ビニール(PVC: Polyvinyl Chloride)と呼ばれる素材を基にしたシート状の防水材料です。

塩化ビニル樹脂製のシートを接着剤や機械で貼り付けて防水層を形成する工法です。塩ビ防水シートはその柔軟性と防水性から様々な用途に適しています。屋上やバルコニー、共用廊下など、さまざまな場所での施工が可能です。また、シートを広げていく施工方法なのでウレタン塗膜防水と比べて比較的に広い範囲での施工が多いです。

塩ビシートの貼り付け方法により、「密着工法」と「機械固定工法」の2つに分かれ、それぞれ材料によって使い分けられます。

 

【ウレタン防水】メリット・デメリット

 

ウレタン防水のメリット

■優れた密着性
ウレタン防水は基材に優れた密着性を持ちます。これにより、防水層が均一に形成され継ぎ目がなく、水の侵入を効果的に防ぎます。

■弾性と柔軟性
ウレタン防水は柔軟で伸縮性があり、建物の動きや変形に対応できます。これにより、建物が受けるストレスや振動に耐えることができます。

■狭い場所や複雑な形状に適している
ウレタン防水は液体状のため、狭い場所や複雑な形状を持つ箇所にも容易に塗布できます。

■水分脱気効果
ウレタン防水は下地に含まれている水分を脱気させることができます。これにより、水分の影響を受けにくく、ふくれの発生が抑制されます。

■屋上や屋根など多様な場所への適用
ウレタン防水は屋上やルーフバルコニーなど、屋根のない場所にも適しています。その優れた防水性能と柔軟性から、様々な建築構造に利用されています。

 

ウレタン防水のデメリット

 

■耐候性
ウレタンは紫外線や気候の影響を受けやすいため、屋外での使用や長期間の曝露には注意が必要です。

■工期が長い
乾くまでに時間がかかるため工期が長いです。

■施工に専門的なスキルが必要
ウレタン防水はコテやローラーを使って塗布していく工程があり、均一でムラのない仕上がりが求められます。この施工には高度な技術が必要なので、塗装に慣れた熟練の職人に依頼されることをおすすめします。

適用範囲
ウレタン防水は、既存のベランダのメンテナンスに適しています。
特に密着工法は狭い場所に適しており、通気緩衝工法は広い場所に向いています。ウレタン防水はその柔軟性と優れた密封性により、多くの建築用途において頻繁に選択されています。

 

【FRP防水】のメリット・デメリット

 

FRP防水のメリット

■軽量のため建物への負担が少ない
FRPは軽量でありながら強靭な素材です。そのため、建物の構造に余計な負担をかけず、施工効率を向上させることができます。

■耐摩耗性に優れている
FRPは耐摩耗性に優れており、外部からの物理的なダメージや摩擦に対して強い耐性を示します。これにより、長期間にわたって防水性能を維持できます。

■乾きが速く比較的工期が短くて済む
FRPは乾燥が速く、施工後比較的短い時間で使用できる特長があります。これにより、工期の短縮が期待できます。

■強度と耐久性
FRPは高い強度を持っているため、上に物を置いたり歩行したりすることに対しても耐えることができます。特に屋上などでの使用に適しています。

■塗膜防水なので継ぎ目が出来ず、防水性が高い
FRP防水は一体成型されるため、継ぎ目が発生せず、水の侵入や漏水のリスクを最小限に抑え、高い防水性を確保します。

 

FRP防水のデメリット

■費用が高い
ウレタン防水やシート防水と比べるとFRP防水は費用が高い傾向です

■独特の臭いがする
FRP防水に使用するポリエステル樹脂はスチレンが含まれており、それが独特な臭いを発します。

■木造や鉄の下地への施工には不向き
FRPの特性上、木造や鉄の下地への施工には不向きです。特に鉄の下地では適切な密着が難しいことがあります。

■伸縮性がない
FRPは伸縮性が乏しいため、気温の変化や建物の動きに対応できません。

 

適用範囲
FRP防水は、新築時のベランダに多く利用されます。
液体状の防水材と強化シートを組み合わせることで、高い防水性を実現します。
特に、小さなベランダに適しており、その強度と耐久性は他の方法と比較しても優れています。

 

【シート防水(塩ビシート)】メリット・デメリット

塩ビシート防水のメリット

■耐候性が高い
耐候性に優れており、日光、雨、風に対しても安定した性能を維持します。この特性により、屋外や屋根などの外部施設にも適しています。

■優れた防水性
塩ビシートは優れた防水性を持っており、水の侵入を防ぎます。これにより、建物の屋根や壁、床の防水に効果的です。

■下地を選ばない
シート防水は前に防水工事を行った箇所の上にそのままシートをかぶせる為、下地の状態によって後から不具合が
起こる心配がありません。

■デザインが豊富
様々なデザインがあり人の出入りがある屋上や目立つ場所などに採用できます。

 

塩ビシート防水のデメリット

■接合部分の施工が難しい
塩ビシートの接合部分の施工は繊細であり、正確な技術が求められます。不適切な接合処理が行われると、シーム部分が弱くなり、水漏れのリスクが高まります。

■施工中に騒音がある
施工時に一部で接着剤や熱を使用するため、作業中に騒音が発生することがあります。

■業者の技術を必要とする
適切な施工には、専門的な技術や経験が必要です。未熟な作業者が施工を行うと、防水層の品質や耐久性に問題が生じる可能性があります。

 

適用範囲

塩ビシート防水は、シートを広げていく施工方法なので、屋上や広いベランダに適しています。また耐久性が高く、施工面積が大きくなるとコストパフォーマンスが向上します。

 

 このような劣化を見つけたらメンテナンスのサインと対策

・塗膜の劣化(色褪せ・クラック)
トップコートの機能が低下しています。塗膜が劣化すると水が染み込みやすくなり、屋内に水が流れやすくなるため、塗り替えをご検討ください。

・雨水が溜まる
排水溝などの掃除をしても直らなければ業者に相談しましょう

・シート防水の捲れ
収縮による隙間などの症状がでていると下地が露出して水が染み込みやすくなります。雨漏りを引き起こすリスクが高くなりますので、早めに対処する必要があります。

・コーキングの劣化
防水工事だと床の目地やパラペット、笠木の継ぎ目に施工されています。ひび割れ、破断、収縮による隙間、剥がれなどの症状が出ていると水が侵入しやすくなります。早めに業者にみてもらいましょう。

・コケやカビの繁殖
コケが発生している場合は、性能が低下しています。また、コケが繁殖して防水層を浮かしてしまう可能性もあります。どちらも水が侵入しやすくなる原因となりますので、メンテナンスをご検討ください。

・雨漏り
雨漏りは建物の寿命に悪影響を与える可能性があるため、少しでも疑わしい箇所があれば、すぐにご連絡ください。放置せずに早急に対処しましょう。

メンテナンスは「表面の塗替え(トップコート)」「内側防水層の補修」などがあります。基本的にはメンテナンスのタイミングは耐用年数を目安にしますが、劣化症状がみられたら時間を置かずに業者に相談しましょう。定期的な点検や専門家による診断を行い、問題が発見された場合は適切な修理や補修を行うことで、防水効果を維持し建物の耐久性を向上させることができます。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回はベランダ防水の補修方法についてお話ししました。
ベランダの防水は大切です。通常、塗膜やシートを使用して表面に防水層を作り、その上にトップコートを塗ります。このトップコートは定期的に塗り替えることが重要で、費用は比較的手ごろです。しかし、傷みが進行してしまうと、下地から再施工する必要があり、費用は約2倍になります。ですから、定期的なメンテナンスが大切です。

防水工事の選択肢としては、ウレタン防水、FRP防水、シート防水(塩ビシート)などがあります。これらの中から、ベランダの形状や使い方、建物の強度や年数に合わせて最適な防水方法を選びましょう。

定期的なメンテナンスは、外壁塗装の際にベランダや屋上の防水工事も同時に検討することがおすすめです。劣化を発見したら放置せず、早めに業者に相談して対策を取りましょう。被害が大きくなる前に対策をすることで、将来の修理費用を節約できます。

これらの知識を活かして、自宅のベランダをしっかり守り、快適な居住空間を保ちましょう。

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