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雨樋の色は外壁と合わせる?屋根と合わせる?失敗しない選び方をプロが解説

目次

雨樋の色は“なんとなく”で決めると後悔する

「外壁の色は決まったのに…雨樋の色だけ決められない」
「黒にしたいけど、目立ちすぎない?白のほうが無難?」

外壁塗装の打ち合わせで、こんなお悩みを耳にすることは本当に多いです。

そして実際に…

  • 「塗ってみたら雨樋だけ浮いて見える…」

  • 「外壁は気に入ってるのに、樋が違和感で気になる」

こんな後悔の声をいただくことも珍しくありません。

なぜ、雨樋だけ“仕上がりの違和感”が出やすいのでしょうか?

理由はとてもシンプルで、次の2つです。

 

✔ 理由①:縦に長く伸びるため「ライン」が強調される

✔ 理由②:外壁の横にあるため、色の違いが目立ちやすい

 

つまり、雨樋は「細いパーツのわりに存在感が大きい」んです。

ほんの少しの色の差でも
樋だけ浮いて見えたり、家全体のバランスが崩れて見えたり します。

だからこそ、雨樋の色選びは
“なんとなく無難な色”ではなく、ちゃんと根拠を持って選ぶことが大切。

ここからは、プロが現場で実践している
「雨樋の色の決め方」を、わかりやすくお伝えします。

 

雨樋の色を決める前に知っておきたい基礎知識

■ 雨樋は“縦ライン”として外観を左右する

家を正面から見たとき、必ず視界に入るのが雨樋。
細くても、縦方向にスッと伸びるラインが思った以上に目立ちます。

外壁は面積が広いのでぼんやり見えますが、
雨樋は“線”として目に入るため、
外壁の色との相性が悪いとすぐ違和感につながる のです。

 

■ 外壁より存在感があるのはなぜ?

外壁 → 面積が広く、色の差が馴染みやすい
雨樋 → 細いが「線」でコントラストが強く出る

つまり…

✔ 外壁との色の差がハッキリ見える
✔ ワントーンの違いでも浮きやすい
✔ 家の印象を“縦に切るライン”になる

だから色合わせがとても重要なのです。

 

なお、雨樋の劣化が大きい場合は、
塗装ではなく「交換」になるケースもあります。
その場合も雨樋の標準色は黒・白・濃茶・グレーといった落ち着いた色が中心のため、
色選びの考え方は本記事と同じです。

 

雨樋の色は「外壁・屋根・破風」のどれに合わせるべき?

雨樋の色合わせは、実は大きく分けると 3つの考え方 しかありません。

 

■ A:なじませたい → 外壁と合わせる(最も失敗しない)

雨樋をあまり目立たせたくない場合は
外壁と同じ〜近い色 にするのが正解。

  • 自然になじむ

  • シンプルで上品

  • どんな住宅にもOK

  • “つけた感”がなくスッキリ見える

迷ったときは、この選び方が一番おすすめです。

 

■ B:引き締めたい → 屋根・破風と揃える

雨樋を“外観のライン”として活かしたいときは
屋根や破風と同じ濃色を選ぶ のが効果的。

具体例:

  • 黒い屋根 × 黒い破風 × 黒い雨樋
    → モダンでキリッとした印象に

  • チャコールグレー × グレーの樋
    → 洗練された都会的な外観に

外観にメリハリを出したい方に向いています。

 

■ C:アクセントにしたい → 濃色を使う

外壁が淡い色なら、雨樋を濃い色にすることで
デザイン性の高い外観になります。

ただし…

濃色を使いすぎると重くなるため、
外壁とのコントラストを意識する のがポイントです。

 

ここからは、A(外壁と揃える)を選ぶ場合に知っておきたい、
“外壁色と雨樋色の相性” についてご紹介します。

💡 雨樋を“外壁色とそろえる”ことができる外壁色について

雨樋の色はメーカーによって色展開が異なりますが、
一般的には、

  • 濃茶(ダークブラウン)

  • グレー

といった 落ち着いた4色が中心となることが多いです。

これらの色はどんな外壁にも合わせやすく、
外観のバランスが取りやすいため、
実際の現場でも多く選ばれています。

そのため、
外壁色と雨樋の色をそろえやすいのは、黒・白・グレー・濃茶といった“ベーシックな外壁色”の場合が多いです。

これらの外壁色であれば、
雨樋を外壁と近い色に寄せることで自然に馴染み、
“色をそろえたスッキリした外観” にしやすくなります。

一方で、

  • 黄色

  • 赤系

  • 青系

  • 緑系

  • 特殊な中間色

  • パステルカラー

などの場合は、
雨樋の標準色とはトーンが大きく異なるため、
雨樋を外壁と全く同じ色に合わせるよりも、
黒・白・濃茶・グレーの中から“馴染みやすい色” を選ぶほうが美しく仕上がります。

外壁の色によって樋を“揃えやすい場合”と“馴染ませたほうがきれいに見える場合”があります。そのため、以下のポイントを押さえておくと失敗しにくくなります。

👉 ポイントまとめ

  • 雨樋の色展開はメーカーにより異なるが、黒・白・濃茶・グレーが中心になりやすい

  • 外壁色をそろえやすいのは、黒・白・グレー・濃茶などのベーシックな外壁色

  • その他の外壁色では、“同じ色に合わせる” よりも、“馴染む色を選ぶ” ほうが美しく仕上がる

  • 外壁と樋を無理に同色にしなくても、全体のトーンが合うだけで統一感は十分出る

 

外壁色別|雨樋のおすすめカラー早見表

すぐに使える“具体的な組み合わせ”はこちら。

外壁色 雨樋色 仕上がりの特徴(わかりやすく改善)
ホワイト 白・黒・グレー 白×白は統一感◎/白×黒はモダンに/白×グレーはやわらかく締まる
ベージュ 濃茶・黒 濃茶でナチュラルに/黒で引き締まった印象に
グレー 黒・濃グレー 黒でシャープに/濃グレーで品よく馴染む
ネイビー 黒・濃紺 黒で重厚感◎/濃紺で全体が統一される
ブラウン 濃茶・黒 濃茶で自然な一体感/黒で少しモダンに
イエロー系 白・ブラウン 白で明るく軽やかに/ブラウンで落ち着きが出る

 

雨樋の色でよくある失敗例と回避ポイント

❌ 失敗1:外壁の白と“種類の違う白”を選んでしまう

「白外壁 × 白樋」は実際にとても人気の高い組み合わせです。
ただしここで気をつけたいのが 白のトーンの違い

  • 外壁:黄みがかったアイボリーホワイト

  • 樋:青みのある純白

このように
同じ白でも系統が違うと雨樋だけ浮いて見える ことがあります。

 

👉 回避ポイント

外壁の白と同じ“色味・明るさの白”を選ぶ
(アイボリー系にはアイボリー、クールホワイトには純白 など)

 

❌ 失敗2:屋根・破風・樋の色がバラバラになってしまう

雨樋は“縦ライン”、破風は“横ライン”、そして屋根は大きな“面”。
この3つは家の外観を形づくる「ラインのセット」なので、
色がバラバラだと一気にチグハグな印象になってしまいます。

たとえば…

  • 屋根:黒

  • 破風:茶色

  • 雨樋:グレー

というように色がバラバラだと、
外観の“どこを見せたいのか”がぼやけてしまい、全体がちぐはぐに見えます。

ふだん意識しない部分ですが、
外観の印象には “ラインの統一” がとても大切です。

 

👉 回避ポイント

「屋根か破風のどちらかに合わせる」だけで一気に整います。

  • 屋根が黒 → 樋も黒にすると“上から下まで一本のライン”が完成

  • 破風がブラウン → 樋をブラウンにすると外壁との境界が自然になじむ

つまり、
雨樋をどちらかに“寄せる”だけで、縦ラインと横ラインの関係がキレイに揃う のです。

色数が増えるほど散らかって見えるので、
「家全体で使う色は3色まで」がプロの基本ルールです。

 

❌ 失敗3:濃色の雨樋が強すぎて、外観が“重たく”見えてしまう

最近はブラックやチャコールなど濃色が人気ですが、
外壁が淡い色の場合、
黒樋は想像以上に“線が強すぎる”ことがあります。

特に、

  • ホワイト系外壁

  • クリーム系外壁

  • 薄いグレー外壁

などの「明るい外壁」では
黒樋の“縦ライン”がものすごく目立ち、
外観が必要以上に重たく感じられてしまうことがあるんです。

お客様からも実際によくある声が…

「外壁は柔らかいイメージなのに、樋だけが強すぎた」
「黒にするつもりじゃなかったのに、層が濃く見える」

など、イメージとのズレ が起きやすいポイントです。

 

👉 回避ポイント

外壁が明るい場合は “黒 → 濃グレー” にするだけで一気に馴染む。

濃グレーは黒よりも柔らかく、
外壁の白・ライトカラーとの相性が抜群です。

  • 黒より主張が控えめ

  • でも普通のグレーよりも引き締まる

  • 外壁の柔らかさを失わない

という“ちょうどいい”色なんです。

「黒にすると強すぎるかな?」と感じる場合は、
濃グレーにすると“ちょうどよい落ち着き感”が出やすいので検討しやすい色です。

 

プロがよく選ぶ“定番の配色”3パターン

色選びに迷ったときは、まずこの3つの組み合わせを参考にすると、
外観が整いやすくイメージもつかみやすくなります。

 一目でわかる|定番配色 表

パターン 外壁色 雨樋色 仕上がりの印象 こんな方におすすめ
白(クール/アイボリー) 白(同系トーン) 清潔感・統一感 樋を目立たせたくない/スッキリ見せたい
ベージュ・クリーム系 濃茶(ダークブラウン) ナチュラル・柔らかい印象 温かい外観にしたい/自然な雰囲気が好き
グレー(ライト~濃色) 濃グレー 都会的・洗練された仕上がり モダン・スタイリッシュに見せたい

 

🔍 詳しい解説(なぜ“定番”なのか?)

ここでは、実際の外壁カラーとして採用の多い「白・ベージュ・グレー」の3パターンを例に、雨樋の色との相性を詳しくご紹介します。

① 白外壁 × 白樋(同系トーン)

清潔感が出て、樋の存在が自然に馴染む組み合わせ。

白外壁は、樋の色が違うと非常に目立ちやすいため、
同じトーンので揃えるとスッキリまとまり、
“柔らかく・きれいな外観” に仕上がります。

※同じ白でも「青み・黄み・アイボリー」があるため、
外壁と樋の白が“同系統かどうか”がポイント。

 

■ ② ベージュ外壁 × 濃茶樋(ダークブラウン)

外観に温かみと自然な深みが出る、人気の配色。

ベージュは柔らかなトーンなので、
濃茶を合わせると外壁とのトーン差がバランスよく出て、
落ち着いたナチュラルな雰囲気になります。

玄関が木目調のお家と特に相性◎

 

■ ③ グレー外壁 × 濃グレー樋

トーンを整えて“都会的でスマートな外観”に。

黒樋はメリハリが強く、外壁の柔らかさが失われる場合もあります。
そのため、少しトーンを落とした濃グレーのほうが馴染みがよく、
シャープさと柔らかさのバランスが取れます。

“モダンにしたいけど強すぎるのは嫌”という方に最適。

もちろん、外壁の色はこの3色以外にも、ネイビー・ブラウン・イエロー系などさまざまあります。
その場合も、基本の考え方は同じで「外壁の雰囲気に合わせて、黒・白・濃茶・グレーの中から“馴染む色”を選ぶ」 ことがポイントです。

外壁色ごとの具体的な組み合わせは、前章の
「外壁色別|雨樋のおすすめカラー早見表」
も併せて参考にしてみてください。

✨ 迷ったらまずこの3つから検討するのがおすすめ

「色が決められない…」という場合でも、
まずはこの3つのパターンから考えてみると選びやすく、
どれも外壁との相性がよく、長く見ても飽きにくい配色です。

外観を自然にまとめたいときの“最初の基準”として、
とても取り入れやすい3つの組み合わせです。

 

7|まとめ|雨樋は家全体の印象を整える重要パーツ

雨樋は付帯部の中でも、
外壁と並ぶ“ラインのパーツ”です。

そのため…

  • 外壁と合わせてなじませる

  • 屋根・破風と合わせて引き締める

  • デザインとして濃色を使う

このどれを選ぶかで、外観の印象が大きく変わります。

雨樋は小さな場所ですが、
“色の選び方ひとつで完成度がグッと変わる” とても大切な部位です。

 

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