屋根の葺き替えって、どんな工事?費用はどれくらいかかるの?
このような屋根に関する疑問やお悩みを抱えている方はいませんか?
この記事では、屋根の葺き替え費用、メンテナンス方法、注意点などを詳しく解説します。
また葺き替え工事以外の屋根の工事方法についても解説していきます。
屋根の葺き替えは、大切な家を守るための重要な工事です。この記事を参考に、適切な時期に適切な工事を行い、快適な住まいを維持しましょう。
屋根でお困りの皆様のお役に立てれば幸いです。
屋根の葺き替えとは
屋根の葺き替えとは、古い屋根材をすべて取り除き、新しい屋根材に取り替える工事のことです。
屋根材だけでなく、屋根の下にある防水シートや下地(屋根の土台)も新しくするので、屋根の機能を根本的に新しくすることができます。
これにより、雨漏りを防いだり、建物の寿命を延ばしたりする効果が期待できます。
屋根工事には他にカバー工法があります。カバー工法は古い屋根材の上に新しい屋根材を重ねる工事です。葺き替えに比べて費用が安く、工期も短いですが、屋根の下地の状態によっては、葺き替えが必要になる場合があります。
葺き替えのメリット
・屋根全体を新しくするので、防水性や耐久性が高まります。
・屋根の下地も新しくするので、屋根全体の寿命を延ばすことができます。
・屋根材を軽いものにすることで、建物の耐震性を高めることができます。
葺き替えのデメリット
・古い屋根材を撤去するため費用が高くなります。
・工事期間が長くなります。
葺き替えでおすすめの屋根材3選
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、優れた耐久性と軽量性を持ち、多彩なデザインとカラーでスタイリッシュな外観を実現する建材です。
おすすめの方
建物の耐久性を重視する方
外観のデザインにこだわりたい方
建物の耐震性を高めたい方
アスファルトシングル
アスファルトシングルは、多彩なデザインと高いコストパフォーマンス、優れた防水性を兼ね備え、洋風住宅に最適な屋根材です。
おすすめの方
住宅のデザイン性を重視する方
初期費用を抑えたい方
屋根の防水性を重視する方
軽量瓦
軽量瓦は、優れた耐震性と多彩なデザイン、高い耐久性と低メンテナンス性を兼ね備え、和風・洋風問わず住宅に調和する屋根材です。
おすすめの方
デザイン性と機能性を両立させたい方
建物の耐久性と耐震性を重視する方
メンテナンスの手間を減らしたい方
屋根の葺き替えが必要なサイン
ひび割れや欠けが目立つ
屋根材に広範囲にわたってひび割れや欠けが見られる場合、雨水が浸入しやすくなり、雨漏りの原因になります。
コケやカビが繁殖している
屋根にコケやカビが繁殖し、根付いている状態は、屋根材の劣化が進んでいるサインです。放置すると、屋根材の寿命を縮めてしまいます。
屋根材が柔らかくなっている
屋根材が柔らかくなっている場合、内部の劣化が進んでいる可能性があります。触るとブヨブヨしている場合は、早急な対応が必要です。
雨漏りが発生している
すでに雨漏りが発生している場合は、屋根の防水機能が完全に失われています。
屋根の劣化を放置すると、雨漏りや建物全体の劣化につながる可能性があります。
早めに専門業者に相談し、適切なメンテナンスを行いましょう。
屋根工事の種類・費用
葺き替え工事
葺き替え工事費用 30坪:約90万円~250万円
(屋根材の種類、屋根の形状、既存の屋根の状態、足場の設置、廃材処分など様々な要因で費用が変動します)
【費用の内訳】
・足場代
・古い屋根材の撤去・処分費用
・下地(防水シート、野地板など)の補修・交換費用
・新しい屋根材の材料費・施工費
・諸経費
葺き替え工事はこのような方におすすめ
屋根の機能を根本的に回復させたい
建物を長期的に維持したい
瓦屋根から軽量な屋根材へ変更し、耐震性を高めたい方へおすすめです。
屋根材別の工事費用目安
スレート:95万円~220万円
瓦 :120万円~250万円
金属(ガルバリウム鋼板など):90万円~200万円
※瓦屋根は、撤去・処分に手間と費用がかかるため、比較的高額になる傾向があります
塗装工事
塗装工事費用 30坪:15万円~40万円程度
(屋根材・塗料の種類、屋根の形状、足場の設置などで費用が変動します)
塗装工事は、屋根材の劣化状況によっては施工できない場合があります。
屋根塗装工事はこのような方におすすめ
・屋根の色褪せが気になる
・建物が築20年以内である
・屋根の機能は比較的保たれている
・美観を維持したい方
注意点
屋根本体の機能回復は期待できない
カバー工法(重ね葺き)
カバー工法費用 30坪:70万円~100万円程度
既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねるため、葺き替えよりも費用を抑えられます。
ただし、既存の屋根の状態によっては施工できない場合や、将来的に葺き替えが必要になる場合があります。
カバー工法はこのような方におすすめ
・現在スレート屋根やアスファルトシングル屋根
・建物が築20年以上で、屋根の劣化が目立つ
・葺き替えより費用を抑えたい方
注意点
・屋根本体の機能も改善できる
・下地の傷みがひどい場合は不向き
屋根の葺き替え費用を安く抑える方法
補助金・助成金
国や地方自治体では、住宅の性能向上や防災対策を目的とした補助金・助成金制度が用意されている場合があります。屋根の葺き替え工事も、条件によってはこれらの制度を利用できる可能性があります。
POINT
お住まいの地域の自治体や、国土交通省などの情報を確認し、利用できる制度がないか調べてみましょう。制度ごとに条件や申請期間が異なるため、早めに情報収集を始めることが大切です。遮熱性や断熱性の高い屋根材を使用する場合や、耐震性を向上させる工事を行う場合に補助金が出るケースが多いです。
ここに注意!
補助金・助成金は、工事前に申請が必要な場合がほとんどです。工事後に申請しても受け付けられないことがあるので注意しましょう。
補助金には予算があり予算がなくなり次第終了になるので早めの行動をおすすめします。
火災保険の活用
火災保険は、火災だけでなく、台風や雪などの自然災害による被害も補償対象となる場合があります。屋根の葺き替え工事が、これらの自然災害による被害の修復であると認められれば、保険金が支払われる可能性があります。
POINT
ご自身の火災保険の契約内容を確認し、補償対象となる被害の種類や条件を確認しましょう。屋根の被害状況を写真などで記録しておき、保険会社に連絡する際に提示できるようにしておきましょう。保険会社指定の業者での工事になる場合があるので確認しておきましょう。
相見積もり
複数の業者から見積もりを取り、比較検討することで、適正な価格で工事を行うことができます。業者によって、使用する材料や工法、価格設定が異なるため、比較することでより良い業者を選ぶことができます。
POINT
少なくとも3社以上の業者から見積もりを取りましょう。
見積もり金額だけでなく、工事内容や使用する材料、保証内容なども比較しましょう。
見積もりの内容で不明な点があれば、業者に質問してしっかりと確認しましょう。極端に安い見積もりを提示する業者は、手抜き工事を行う可能性があるので注意が必要です。
同時施工
外壁塗装や他のリフォーム工事と同時に行うことで、足場代などの共通費用を削減できます。別々に工事を行うよりも、工期が短縮され、手間も省けます。
POINT
屋根と外壁の劣化状況を同時に確認し、必要な工事をまとめて計画しましょう。同時施工は、工事のスケジュール調整が難しくなる場合があります。複数の工事をまとめて依頼できる業者を選びましょう。
まとめ
屋根の葺き替えは、屋根の性能を根本から改善でき、住まいを長持ちさせるための、屋根全体のリフォーム工事です。費用や工期はかかりますが、建物を長く守るために有効な手段と言えるでしょう。
屋根の状態や予算に合わせて、葺き替えと重ね葺きのどちらが良いか、専門家と相談して決めることをおすすめします。
屋根の葺き替え時期の目安は築20~30年ごろです。
ただし、屋根の劣化状況は、屋根材の種類や建物の立地条件によって差が出ます。そこで、以下の症状が一つでも見られたら、葺き替えを検討する時期かもしれません。
▪ 広範囲にわたるひび割れ・欠け
▪ コケが繁殖し根付いている
▪ 屋根が柔らかくなっている
▪ すでに雨漏りしている
葺き替え工事の費用相場は屋根材によって費用は異なりますので、予算なども考慮してご自宅に合った屋根材を選んでいきましょう。
また、屋根工事を行う業者は全てが優良業者というわけではありません。
安心して任せられる業者を選んで、大切なお住まいを長持ちさせていってください。