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塗装記事

失敗しない外壁塗料の種類と選び方とは!?

目次

あなたの家にあった外壁塗料はコレ!

 

使用目的によって塗料は変わってくる!

外壁塗装やDIYなどに使う塗料にはたくさんの種類があります。
自分の家にあう塗料はどれなのか?どれを選べばいいのか分からなくて困ってしまう方も多いのではないでしょうか。
外壁塗装に使用する塗料の種類にはそれぞれグレードがあります。塗料の中に含まれる樹脂の種類や付与された機能によって耐用年数や価格が変わってきます。塗装工事の流れはどれも基本的には同じ工程で進みますが(場合によっては順序が入れ替わることもある)、その中で唯一変わってくるのが塗装のときに使用する塗料の種類です。
お客様によって「なりたい家」も様々です。例えば「費用を安く抑えたい」「汚れが目立ちにくい家にしたい」…などなど、お客様のご要望で塗料も変わってきます。

建物の状況・環境・ご予算などふまえて総合的に判断し、最適な塗料を選びましょう。
※塗料の効果を発揮するには職人の施工技術・工事品質も影響します。

 

自分の家に合った塗料の見つけ方『目的ごとに塗料を選ぶ』

 

外壁塗装を検討する際、まずは自分の家の外壁・外観をどのようにしたいか塗装の目的を考えてみましょう。
例えば長持ちさせる為に保護機能をつけるのか、綺麗に保つ美観機能をつけるのかという2つの目的があるとします。最近ではどちらも併せ持った塗料も出てきていますが、より重点を置くのはどちらであるのかを考えてみましょう。

 

◆建物を長持ちさせる「保護機能」」に重点を置く場合◆

長持ちさせることに重点を置きたい場合、高耐候性や防水性の高い塗料を選ばれることをおすすめします。高耐候性塗料は耐候年数が他よりも長いため費用は高くなります。しかし長い目でみてトータルコストで考えると結果的にはお得になります。防水性の高い塗料は、塗膜が伸び縮みする弾力性をもち壁がひび割れた際その壁に塗膜が追随して、外壁に雨水が入るのを防いでくれます。

 

◆建物を綺麗に保つ「美観機能」に重点を置く場合◆

外観の美観を重視したい場合には低汚染塗料をおすすめします。こちらは汚れを雨で洗い流してくれる親水性という機能をもっています。また太陽光の光を使って、より汚れを付きにくくする光触媒塗料というものもおすすめです。他にも色や柄をそのままにいかして塗装をしたい場合にはクリアー塗料をおすすめします。
クリアー塗料は色はついておらず透明の塗料でコーティングができ現状の状態でより長く保つことができます。

 

外壁塗装に使用される塗料の種類と特徴

それぞれの塗料の特徴をみながら目的別に塗料をみていきましょう。

 

アクリル塗料

 

耐用年数 4~6年
アクリル塗料は発色が良く、安価なことから開発当初は多くの人気を集めました。

 

住宅の屋根・外壁塗装にも良く使われていた塗料ですが、現在ではより性能の高いシリコン塗料、フッ素塗料、無機塗料などが登場して価格も下がってきたため、アクリル塗料の需要は少なくなっています。
しかし安価でカラーバリエーションが豊富なこと、取り扱いが容易なことでDIY塗料としては人気があります。
扱いやすく失敗が少ないことからアクリル塗料が適している場合もあります。他にもアクリル塗料は水蒸気を通す透湿性があり、湿気を溜めにくくしますので、湿気が溜まりやすい箇所(軒下)の塗装にはおすすめです。

 

このような方には『アクリル塗料』がおすすめ!

・とにかく費用を抑えたい
・建物のイメージを何度も変えたい(アパートなど)
・何年後かに建て替えを考えている
・重ね塗りを何度もしたい
・豊富なカラーバリエーションから選びたい
・軒下の塗装
・DIYで使用したい
・内装や家具、小物の塗り替え

 

ウレタン塗料

 

耐用年数 7~10年

ウレタン塗料はシリコン塗料が一般的になる前に普及していた塗料です。非常に伸びが良く、独特の光沢が特徴です。また大変高いコストパフォーマンスの塗料と言われていました。しかし塗料の開発が進みシリコン塗料が普及されるようになると、次第にウレタン塗料の需要が減ってきました。しかしリーズナブルな価格なので、使用箇所によっては人気がある塗料です。ウレタン塗料の耐久性は他に比べると劣りますが、とても扱いやすい塗料で木製素材や鉄材の着色にも向いており、プラモデル・家具・フローリング・外壁まで場所を選ばず、幅広い用途に使用できることも人気の理由です。弾性があり、伸縮性に優れているウレタン樹脂は塗膜が柔らかく下地との密着性にも優れているため施工もしやすく、付帯部(軒天・雨樋)など湾曲した部分に使用されることが多いです。
ただしウレタン塗料は他の塗料と比べ耐久性が低い傾向にあるため、塗り替えの頻度は多くなります。数年後に大規模なリフォームを控えている場合や数年後に建て替えを検討しているなど、タイミングに応じて選ぶ必要があります。

 

このような方には『ウレタン塗料』がおすすめ!

・価格を抑えたい
・付帯塗装
・数年後に建て替えを検討している
・家具塗装
・木材への塗装

 

シリコン塗料

 

耐用年数10~15年
迷ったらシリコン塗料を・・・!と言われている定番塗料であり人気の塗料です。シリコン塗料は70%以上のシェアを誇り、日本で最もよく使われている塗料になります。耐久性・耐候性があり、価格帯においてもバランスのとれたコストパフォーマンスがよい人気の塗料です。
また塗装店からの信頼も高く、製品数も多いため一番採用されています。塗装膜が剝がれにくくカビや藻が生じにくいという浸透性に富んでおり、結露防止機能効果もあります。
シリコン塗料はコーキング材や建築保護材、医療器具などの塗装にも使われています。

 

このような方には『シリコン塗料』がおすすめ!

・コストパフォーマンスを重視されたい方
・よく使用されている人気の塗料
・選択肢が多い塗料から選びたい
・陽があたらない箇所が多いので防カビ・防藻効果のある塗料を使用したい
・窓の結露が気になる方
・塗料選びにあまり時間をかけたくない方

 

ラジカル制御型塗料

 

外壁塗装におけるラジカルとは、塗料が紫外線と反応することにより発生する劣化因子のことを指します。
このラジカルの発生を制御できる塗料を「ラジカル制御型塗料」と呼びます。
ラジカルの発生源は、白色顔料である酸化チタンです。※酸化チタン…白色顔料
ラジカルが発生すると塗膜が劣化してしまい、外壁を触った時に白い粉が手に付くチョーキング現象が起きます。
ラジカル制御型酸化チタンは、表面に層をつくり紫外線と反応して発生したラジカルを閉じ込めることがでチョーキングを起きにくくします。
また、ラジカル塗料には、ハルスという光安定剤も配合されています。ハルスには、ラジカルを捕まえ働きを抑制する機能があります。
シリコン塗料と価格の差がそれほど大きくなく、価格に見合った性能を発揮できます。価格をやや抑えたい場合にはシリコン塗料を、性能を重視する場合はラジカル塗料を利用することをおすすめします。

 

このような方には『ラジカル制御形塗料』がおすすめ!

・ホワイト系(淡色系)の色で塗替えを検討されている方
・高光沢の外観を長く保ちたい場合
・外壁の劣化を抑えてい場合
・塗り替え頻度を抑えたい場合

 

フッ素塗料

 

耐用年数15~20年
優れた耐候性と耐久性を兼ね備えた機能性塗料です。ウレタン塗料やシリコン系塗料と比べると、高い機能性効果を発揮します。とてもクオリティが高いフッ素塗料ですが、まだまだ一般住宅では需要が少ないという影響から価格は高めです。フッ素の持つ高性能により、汚れや雨・紫外線に強く、耐用年数は外壁塗装の塗料の中で一番長いです。塗装費用は高くなりますが、耐候性にも優れており一度塗装すれば長期間塗り替えを行う必要がないため、長い目で見た場合のコストを抑えたい方には是非おすすめしたい塗料です。優れた機能性があり耐久性が非常に高い為、短期スパンでの塗替えが難しい大型施設などに使用され、あの東京スカイツリーにも使われています。他に六本木ヒルズ内の「六本木ヒルズ森タワー」にもフッ素塗料が使われていますが、2003年の完成から今なおその美観は高く、外観の高級感を維持し続けています(※他、横浜レインボーブリッジ・後楽園ホール・国立劇場など)。他に身近なものでは、フライパンやアイロンの焦げ付き防止など日常用品にも使用されています。

【参考】外壁塗装・屋根塗装でフッ素塗料のメリットとデメリットとは!?

このような方には『フッ素塗料』がおすすめ!

・一度の費用は高いがトータルコストでみるとお得な方がいい
・家を良い状態で長持ちさせたい方
・塗装頻度を減らしたい方
・長く美しい艶を保ちたい
・広い面積の家を塗替えする方
・ビルなどの大きな建物

 

光触媒塗料

 

普段の生活で触媒という言葉を耳にする機会は少ないかと思います。触媒とは簡単に言うと、光が当たると触媒(化学反応速度を速める)作用を起こす物質のことです。光触媒とは、光を利用して化学反応を促進させるもののことを言います。光合成は聞いたことがあるかと思いますが、こちらは光触媒反応で人工的な化学物質を指すことが多いそうです。
今回は光触媒塗料についてですが、光触媒塗料に含まれる酸化チタンが太陽光に反応して、外壁に付着した汚れを分解し壁面に汚れが蓄積しにくくなる…ということです。(※ちなみに酸化チタンは化粧品などにも使われている安全な素材です)
難しい話になってしまいましたが、光触媒に含まれているものが太陽の光に化学反応して外壁を綺麗にしていると思ってくださればいいかと思います。汚れにくくセルフクリーニング効果があるということで最近話題の塗料でもあります。光触媒塗料は日光などの光を浴びることで性能を発揮するため、住宅密集地で建物の距離が近く日光・雨が当たらないところでは効果を発揮しなくなります。また光触媒塗料は、非常に扱いにくい塗料で均等に塗布できる施工技術が必要となってきます。

【参考】光触媒塗料の欠点(デメリット)をプロが解説!

 

このような方には『光触媒塗料』がおすすめ!

・汚れにくい外壁を希望される方
・セルフクリーニング効果がある塗料での塗装を希望される方
・塗装の頻度を減らしたい
・ホワイト系の色での塗装を検討している
・塗料の特殊な機能を重視したい
・日当たりの良い立地にある

 

無機塗料

 

そもそも無機塗料ってなんだろう?と思いますよね。無機物は生命が作り出すものではないガラスやタイル、レンガ、石などの鉱物を指します。これらは紫外線が強く当たっても劣化する事がありません。 例えば…一般住宅にある窓ガラス!強い紫外線があたり続けても劣化しないですよね。無機物を100%使用して塗料を作ることができれば半永久的な寿命を持つ塗料を作ることも可能ですが、実際にはそれだけでは固すぎて塗料として使用することができないので、無機物の耐久性を活かしつつ、有機物を混ぜて作った塗料が無機塗料です。一般的なアクリル塗料やシリコン塗料は有機塗料と呼ばれるものに対して、無機塗料は無機物を含んでおり、従来の有機塗料とは全く違う効果を発揮します。有機物が配合されている事により、残念ながら劣化が起こります。しかし無機物を使っているため長い寿命を発揮します。外壁の塗料の中で間違いなく耐久性も耐候性も一番の塗料ですし、汚れにくいことも無機塗料の特徴の一つです。他にも「カビ、こけが発生しにくい」「低汚染性と防汚性に優れている」「不燃性がある」などがあります。この無機塗料の性能を発揮するには塗装職人の技術が必要です。無機塗料本来のメリットを最大限に発揮できる業者に依頼しましょう。
また無機物が何パーセント以上含まれていたら無機塗料です、という定義は特にありません。少しでも無機物が含まれていれば無機塗料と呼ばれていることがあるので、無機塗料を選ぶ際には注意が必要です。

 

このような方には『無機塗料』がおすすめ!

・外壁に汚れが付着しやすい環境にお住まいの方(土埃が立ちやすい、日照時間が長い)
・艶のある外観を長く楽しみたい方
・メンテナンス回数を減らしたい方
・意匠性のデザインを活かしたい方

【参考】無機塗料って本当にいいのか?実は危険?

 

この他にも

・夏の暑さを回避したい方には…「遮熱塗料」
・夏の暑さや冬の寒さを改善して一年中快適に暮らしたい方には…「断熱塗料」
などもあります。

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか。
外壁塗装の塗料には様々な種類があります。どの塗料にもメリット・デメリットがあり、塗料によって得られる効果は様々です。
自分の家にはどの種類があうのか?塗料を選ぶ前にまずは家のこと…例えばどんな外壁材をつかっているのか、家周りの環境(海沿い・雨の多い地域)などをしっかり把握しておきましょう。それから一番重視したい目的を明確にしましょう。塗料で仕上がりに差が出るので塗料選びは大事な作業になってきます。
それぞれの塗料の特徴を理解し、お住まいに合う最適な塗料を選んでください。

今回の記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

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