建てたハウスメーカーにそのまま依頼するか迷っている方へ
「外壁が汚れてきたし、そろそろ塗り替えの時期かな……」
そう思ったとき、最初に頭に浮かぶのは「家を建てたハウスメーカーに頼むかどうか」ではないでしょうか。
「建ててもらった会社に任せたほうが安心かな?」
「でも、費用が高いって聞くし……」
「地元の塗装店に頼んでも大丈夫なの?」
外壁塗装を考える多くの方が、まさにこのような迷いを抱えています。
せっかくの大切な住まいだからこそ、
「安心できる業者に、適正な価格で、長く持つ塗装をしてもらいたい」——その気持ちは誰もが同じです。
この記事では、ハウスメーカー・工務店・塗装専門業者を
「価格傾向」「保証」「品質」の3つの視点から公平に比較し、
それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
最後まで読めば、
「自分の家はどこに依頼すべきか」が明確になり、後悔しない業者選びができるようになります。
ハウスメーカーの特徴と価格傾向・保証・品質
ブランド力と安心感がある一方で、費用は高めに
ハウスメーカーに外壁塗装を依頼する大きな魅力は、ブランドによる安心感と整った管理体制です。
建築当時から家の構造を把握しているため、施工内容を理解してもらいやすいという安心感もあります。
しかしその一方で、費用は高くなりがちです。
ハウスメーカーが直接施工するわけではなく、実際の工事は下請けの塗装業者が行うことが多いため、間に複数の業者が入り、中間マージン(手数料)が発生します。
結果として、同じ内容でも塗装専門業者に比べて2〜3割高くなるケースがあります。
保証:長期保証が魅力だが、条件の確認が必要
ハウスメーカーは長期保証や延長保証などの制度が整っており、保証面での安心感は非常に高いです。
ただし、多くの場合「自社または指定業者で施工した場合のみ保証が継続」といった条件が設けられています。
他社で施工した場合は、その部位の保証が失効することが一般的ですが、メーカーによっては事前承認を得ることで保証の一部を維持できるケースもあります。
👉 詳しくは ハウスメーカーの住宅延長保証の更新は損する!?で、保証を賢く活用する方法をチェック。
品質:一定の基準はあるが、現場によって差が出ることも
ハウスメーカーは独自の施工基準を持っており、一定レベルの品質が保たれています。
ただし、実際に施工を行うのは協力会社であり、職人の技術力や管理体制によって仕上がりに差が出る場合もあります。
担当者によって提案力や対応品質にばらつきがある点も、依頼前に理解しておくべきポイントです。
ブランドの安心感と長期保証を重視する方におすすめ。
ただし、費用や柔軟性の面では注意が必要です。
工務店の特徴と価格傾向・保証・品質
柔軟な対応が魅力。費用は中間的なケースが多い
工務店は地域密着で、建物全体を把握しているため、お客様の状況に合わせた柔軟な提案ができます。
費用はハウスメーカーより抑えられるケースが多く、中程度〜やや高めの価格帯に位置します。
ただし、塗装を外注する工務店も多く、外注先の業者によって費用にばらつきが生じることがあります。
保証:内容や期間に差があるため事前確認を
工務店の保証は会社ごとに異なり、保証内容や年数にばらつきがあります。
塗装専門業者に比べて保証が短い場合や、保証書が発行されないケースもあるため、契約前に確認が必要です。
また、外注施工の場合は「誰が保証を出すのか」を明確にしておくことが大切です。
品質:対応は丁寧だが、専門性に差がある
工務店はお客様との信頼関係を大切にしており、誠実な対応や柔軟さが魅力です。
ただし、塗装を専門的に行っていない場合は、使用塗料や施工技術が最新でないことも。
「誰が実際に施工するのか」「どんな塗料を使うのか」を確認しておくと安心です。
地域密着で親身に対応してくれる安心感が魅力。
ただし、専門性や保証の内容は事前にチェックしましょう。
塗装専門業者の特徴と価格傾向・保証・品質
費用は明確で適正。中間マージンがなくコスパが高い
塗装専門業者は自社の職人が直接施工を行うことが多く、中間業者を介さないため費用が明確で適正です。
見積もり時に塗料や工程ごとの金額を提示するなど、価格の透明性が高いのが特徴です。
結果として、ハウスメーカーより20〜30%ほど安くなることもあります。
保証:専門業者ならではの施工保証や定期点検が充実
塗装専門業者の多くは自社保証や定期点検を行っており、施工後のサポートが充実しています。
色あせや塗膜剥がれなどにも対応できる体制が整っており、保証を「信頼の証」として掲げる会社も多くあります。
品質:専門職人による高品質施工。提案力も高い
塗装専門業者は外壁・屋根の劣化状況を正確に診断し、最適な塗料・工法を提案します。
塗料メーカーの認定施工店である場合も多く、専門的な技術力が強みです。
カラー提案など「見た目の仕上がり」にもこだわる傾向があります。
費用の明確さ・専門性・保証の充実度が高く、
コストと品質のバランスを重視する方におすすめです。
よくある質問
👴Q1.見積もりは何社くらいにお願いすればいいの?
A. 比べやすくするために、2〜3社に依頼するのがちょうどいいです。
価格だけでなく、説明の分かりやすさ・保証内容・工事期間・担当者の対応も見て判断しましょう。
👩🦰Q2. ハウスメーカーの延長保証は、他の業者で塗装したら切れちゃうの?
A. 一概には言えません。
メーカーごとに「この条件なら他社でも保証OK」という場合もあります。
たとえば、メーカー指定の塗料・工法を使う、または事前にメーカーの承認を得ることで、保証が継続されるケースもあります。
契約前に保証規約や点検条件を確認し、不明な点はハウスメーカーに相談しておくと安心です。
👵Q3. 同じ家なのに、業者によって見積もり金額が違うのはなぜ?
A.それぞれの業者で工事のやり方や費用の仕組みが違うからです。
たとえば、
-
自社の職人が塗るか、外注に出すか
-
下地の補修をどこまで行うか
-
使用する塗料のグレード
-
足場代が含まれているか など。
「安さ」だけでなく、内訳が明確かどうかをチェックするのがポイントです。
👨🦱Q4.良い業者かどうかは、どこを見ればわかる?
A.現地調査のときの対応をよく見ましょう。
たとえば、
-
劣化の原因を写真や説明でしっかり伝えてくれる
-
「なぜその塗料を提案するのか」しっかりとした説明がある
-
工事の流れや日数を丁寧に説明してくれる
-
実際の施工写真や保証書を見せてくれる
こうした業者は誠実で技術に自信がある証拠です。
まとめ:価格傾向・保証・品質の3観点で比較した結果
| 比較項目 | ハウスメーカー | 工務店 | 塗装専門業者 |
|---|---|---|---|
| 費用 | やや高め(中間マージンあり) 建築当時からの情報を把握しており、プランがスムーズ。住宅全体を考慮した提案が受けられるのもメリット。 |
中程度 地域に密着し、状況に応じた柔軟な提案や調整が可能。信頼関係を築きやすい点も魅力。 |
明確 中間業者を介さず、施工内容に対して費用がわかりやすい。費用対効果の高いプランを選びやすい。 |
| 保証 | 安心の長期保証(条件付き) メーカー独自の長期保証や延長保証があり、サポート体制も充実。ただし、「指定業者施工」など条件があるため、事前確認が必要です。 |
保証内容は会社ごとに異なる 統一ルールはありませんが、地域密着型ならではの柔軟さが魅力。 保証期間が過ぎていても、必要に応じて補修や点検に応じてくれるなど、臨機応変に対応する工務店もあります。 |
自社保証+メーカー保証のW保証で安心 自社独自の保証(5〜10年など)に加え、塗料メーカー保証もつくケースが多いです。定期点検や迅速なアフターフォローで、長期的な安心が得られます。 |
| 品質 | 基準は高いが施工差あり 品質基準が整っており一定の安心感。住宅全体の構造理解を活かした施工が可能。 |
専門性にばらつきあり 地域密着で小回りが利き、丁寧な対応をしてくれる職人も多い。柔軟な対応力が強み。 |
職人技術と提案力が高い 豊富な経験と専門知識による高品質な仕上がり。塗料や下地処理までこだわり、長持ちする塗装を実現。 |
どんな方にどの業者がおすすめ?
◆ ハウスメーカーがおすすめの方
・建てた会社に継続して任せたい方
・ブランドの安心感と長期保証を重視する方
・費用よりも「信頼できる体制」を優先したい方
◆ 工務店がおすすめの方
・地域の信頼関係を大切にしたい方
・リフォームや修繕もまとめて相談したい方
・柔軟で親身な対応を求める方
◆ 塗装専門業者がおすすめの方
・費用を抑えつつ品質も妥協したくない方
・塗料や工法など専門的な提案を受けたい方
・施工後のフォローや保証を重視したい方
なお、塗装工事そのものの品質や耐久性を重視する方には、
塗装専門業者が特におすすめです。
塗料や下地処理など、施工の“中身”に直接関わる部分を熟知しており、
自社職人による丁寧な施工で長持ちする仕上がりを実現できます。
また、中間マージンがかからないため、
「高品質 × 適正価格」を両立しやすいのも大きな魅力です。
一方で、ハウスメーカーや工務店にもそれぞれの強みがあります。
住宅全体の管理体制や、総合的なリフォーム対応など、
目的によって最適な選択は異なります。
どの業者に依頼する場合でも、
見積もり内容・保証・担当者の対応をしっかり比較して、
納得して契約することが大切です。
外壁塗装をどこに依頼するかは、費用・保証・品質のどれを重視するかによって最適な選択が変わります。
ハウスメーカー・工務店・塗装専門業者、それぞれに強みがあり、どれが「正解」というわけではありません。
大切なのは、「自分が何を重視するか」を明確にしたうえで、
複数社の見積もりや提案を比較し、納得して依頼できる業者を選ぶことです。
住まいの価値を守る塗装工事。
信頼できるパートナーと出会うことが、長く快適に暮らすための第一歩です。














