家を購入して10年を過ぎてくると…。
そろそろ、外壁屋根の塗装をやらなければ・・・。
しかし、いざ塗装工事を検討しても、費用がどれくらいかかるのか、全くわからない。
外壁塗装や屋根塗装は少なくとも数十万円から100万円以上かかる場合もあり、コストの高さからメンテナンスを先延ばしにしてしまうという方も多いかと思います。
しかし、傷んでいる状態を長く放置すると、表面的な劣化だけではなく建物内部の腐食の原因にもなります。大がかりな改修工事にならない為にも、適切なタイミングでメンテナンスをして大切な家を守る事が必要です。
高額な工事になる外壁・屋根塗装。少しでも格安で済ませたいと思うのは当然です。
外壁・屋根塗装の品質は高く、費用はなるべく抑える・・・ということもできるのです。
ただし、気をつけていただきたいのが、そのような消費者心理につけ込んでくる悪徳業者も存在するということです。
安さばかりに気をとられていると、格安をウリにした粗悪な業者に騙されてしまうことにもなりかねません。
できるだけ費用を抑えるために、どのようなことに注意した方が良いのでしょうか?
そこで費用は抑えつつも、品質の高い外壁塗装をするために知っておくべき情報をご紹介していきます。
外壁塗装安く抑える方法!
見積りは複数の業者に依頼する
外壁塗装をお考えになる際、相見積もりを行うことをおすすめします。
それは、業者によって同じ条件で見積もりを出してもらっても、計算方法や単価の違いから金額は変わってきます。1社だけの見積もりだと、出してもらった見積もりの金額が高いのか安いのかがわかりづらいので、相見積もりをして業者ごとで出してきた金額を比較する必要があります。
そのうえで、金額の安さは選ぶ基準の一つとして考えるといいかと思います。
また相見積もりは金額の不正防止に対して効果を発揮し、金額の公正さを確認するための方法とも言われています。
おおよその費用相場がわかったとしても、それぞれの住まいのづくりや劣化状況によって費用は変わってきます。
そのため、複数の見積りを比較するというのは、妥当な費用を知るうえでとても重要なことなのです。
また、数ある業者の中から選ぶ際に、以下のことを比較してみていかれるといいかと思います。
・清潔感のある身だしなみをしている。
・話し方が丁寧で分かりやすい説明をしてくれる。
・すぐに見積もりや契約の話をせず、お客様の話を聞いてくれる。
・しっかりした塗装実績があるのかどうか。
・お客様ことを考えた提案をしてくれる。
数ある塗装業者の中から、見積もりを取る業者を正しく選択し、比較するポイントが分かっていれば失敗せずに進めることができます。
見積もり提出後の交渉、見直し
外壁塗装の業者に見積もりを提出してもらった後、出された見積書の確認をせずその業者で進めようとしていないですか?
見積書をよく見てみると、どんな塗料を使って、どこを塗装するかが明記されているはずです。見積書にざっくりとしか内容が記載されていない場合や、見積書をみてもわからない場合は、業者に直接説明してもらい、”何にいくらかかっているか”は明確に把握しておきましょう。見積書に記載されている内容が理解できると、「こんなに高級な塗料を使う必要があるのか」「雨樋まで塗装しないといけないのか」など、このサービスは必要?不必要?というポイントが見えてくるはずです。
出された見積もりから、ご自身の要望に合う形に変えていくのが、安くするためのコツでもあります。
見積もりを確認し、交渉・見直しをはかることで、費用を抑えることが出来てくると思います。
優良業者へ依頼する
優良業者へお願いすることは、当たり前のことだと思われますが、どうやって優良業者を見つけたらよいでしょうか?
お住いの地域だけでも10~20社ほどの業者があります。
さらに近隣にまで範囲を広げると、50以上の業者が検索できます。その中から本当に安心・信頼できる優良業者を見つけるのは、とても困難なことです。
塗装費用は相場がないため、価格の透明性に加え説明のわかりやすさ、丁寧さは優良業者を判断するうえで大きな基準となってきます。また、価格の安さや担当の態度なども比較の対象となってきます。
塗装工事は何も知らないお客様にとっては騙されてしまいやすい工事と言われており、悪い考えを持っていたり自社の利益優先の業者を選んでしまうと、当然のように高額な費用になってしまいます。
また突然家にきていきなり大幅値引きをしてくる訪問業者。
しかしちょっと待ってください!安い金額に喜ぶ前に「なぜそんなことができるのか」を考えることが大事です。よくある誘い文句にも迷いそうになったら、その場で契約せずに必ず他社と比較するようにしましょう。また外壁塗装ができる業者は大きく分けて「ハウスメーカーなどの大手業者」「リフォーム業者」「地元の外壁塗装業者」などがあり、業者によってメリットデメリットがあります。
優良業者へ依頼することは決して容易なことではなく、とても難しいことです。
費用をおさえるためには優良業者に依頼することが何よりも大切なことですが、まずは塗装を考えた際に少し塗装の知識を頭に入れておくことで業者や見積書を比較することができます。
大手の業者よりも地域密着店へ依頼する
一般的に、大手ハウスメーカーやリフォーム店よりも、地元の塗装専門店の方が、価格を抑えられる傾向にあります。
大手ハウスメーカーやリフォーム店は塗装工事を取り扱ってはいても、自社では施工せず、工事自体は協力業者に依頼する下請けという体制をとっていることがあるからです。そうすると、中間マージンという費用が発生し、直接施工をしている地元の塗装専門店よりも費用が高くなるのです。
また、大手ハウスメーカーやリフォーム会社は、CMやチラシなど大々的に行っている広告宣伝費や営業担当の人件費などで割高になるケースもあります。
それに比べて塗装専門店は費用が安く、地域に密着しているためお客様の意向を大切に施工したり、塗装に関する技術や知識が豊富です。
では大手ハウスメーカーやリフォーム店がおすすめできないかというと、そういうことでもありません。保証やアフターサービスという面で考えると、やはり大手ハウスメーカーの方が整っている場合が多いので、お客様の安心感はあるかもしれません。
詳細な費用については、各業者から見積りをとって確認をするようにしましょう。
火災保険を利用する
外壁・屋根塗装であまり知られていませんが、火災保険で外壁・屋根塗装は保険適用が認められるという事があるということをご存知でしょうか。
また、どういう症状が対象になるのかも知っておくと、費用を抑えることができます。適用条件は保険によっても異なるため、正確には加入している保険を確認する必要があります。一般的に、火災による損害のほか、落雷・破裂・爆発・風・ひょう(雹)・雪災による損害を補償します。例えば、台風時に飛来物や落雷などで外壁が損傷した場合適用される可能性があります。また多様なリスクに対応できるオールリスクタイプの保険もございますので、ぜひ一度内容をご確認されてください。
外壁塗装をやるタイミングは、屋根塗装や修理も必要になってくるので、外装も含めて一式工事をしようとすると当然金額は高くなります。しかし、火災保険を利用することで、保険料が使えて費用を抑えることができる場合があるのでこちらはぜひ利用されることをおすすめします。
ご自宅の災害リスクを見直して必要な保険に加入しておくだけで災害への備えになります。火災保険はご自宅に合わせたご契約内容できちんと加入していれば、損害に合わせて保険金がしっかりと支払われます。
保険は自分から申請しない限り、補償を受けることができません。外壁塗装をする際には、火災保険に加入しているかどうか、また、加入している場合はどのような条件で保険がおりるのかなど事前に確認しておくことをおすすめいたします。
外壁と屋根は同時に施工
“費用を抑える”という点で考えるならば、外壁と屋根を同時に塗装した方がお得な場合もあります。
なぜならば、外壁を塗装するときも、屋根を塗装するときも「足場」が必要となってきます。
例えば、一度の塗装で足場代は10万円〜かかります。屋根と外壁の塗装を別々に行うとなると、足場費用が二度かかるということです。しかし同時に施工したほうが安いからといって必ずしも同時に行なう必要はなく、屋根の劣化次第では別の機会に行った方が良い場合もあります。
塗装は、ただ色を塗り替えてきれいに見せるという目的だけでなく、住まいを長持ちさせいつまでも快適な状態を保つといった目的もあります。
外壁も屋根も定期的な塗装メンテナンスは必要でありますので、外壁塗装をする際には、一緒に屋根塗装も検討してみてはいかがでしょうか。
外壁・屋根の色また素材を一緒に検討できるので、まとまりのあるデザインになります。
外壁と屋根を同時にリフォームすることで、統一されたバランスが良い仕上がりで美しく生まれ変わることが可能になります。
耐久性の高い材質・塗料での施工
耐久性の高い塗料や外壁材を選択すると他のものに比べ高額になることがあります。
しかし、長い目で見ると耐久性が高いということは、それだけ次の外壁リフォームまでの間が長くなるということになります。
安価な塗料や外壁材を使ったリフォームを短いスパンで2回行うよりも、耐久性の高いもので1度しっかりリフォームした方が結果的に費用を抑えるということになります。安い塗料を使うとその分外壁塗装の頻度が増え、トータルコストはかさんでしまいます。
外壁塗装は周期的に行うものです。目先だけの考えでなく「今後も家を守っていくため」と長期的な目で考えることが大切です。
キャンペーンを利用する
外壁塗装をしている業者の中にはキャンペーンを実施しているところがあり、上手くキャンペーンに適用されれば、工事費用を安くすることができるため、よりお得な条件で工事をすることができ、費用を抑えることができるでしょう。
たとえば、塗装業者のホームページ上でキャンペーンが宣伝されていることもあれば、新聞やチラシなどの広告によってキャンペーンをアピールしていることもあるため、外壁塗装を考え出したら、新聞や広告などこまめにチェックしいろいろな情報から外壁塗装のキャンペーンやお得な情報をキャッチしましょう。またチェックしていく中で気になるチラシはストックしておくことを心がけましょう。お得情報をキャッチできるだけでなく、見積額を比較・検討する際に役に立ちます。
しかし即決を迫る目的の「キャンペーン」は注意が必要です。訪問販売に多く見られるのですが、「今だけのキャンペーンなので」「即決してもらえた場合のキャンペーンなので」「今すぐ決めなければこのキャンペーンは終わってしまいますよ」など即決を煽ってくる業者には要注意です。
このような言葉に惑わされずにじっくり選ぶようにしましょう。
日頃のお手入れ
外壁塗装の費用を抑えるには・・・?
ご自身でできることがあります。それは、日ごろからのお手入れです。
外壁の汚れは放置すると劣化を早める要因に繋がります。つまり日頃から汚れをこまめに落としていれば、それだけ劣化するスピードを遅くすることができるということです。
また定期的に業者にメンテナンスをしてもらうことも効果的です。専門の業者からしっかりとチェックしてもらい、ひび割れなど劣化がひどくならないうちに補修したりすることです。
長い目で見たときに、日頃からの心がけで外壁塗装費を抑えられるというわけです。
格安は危険!
外壁塗装費は極端に格安にはならない
外壁塗装の価格は、建物の大きさや劣化の進行具合、選ぶ塗料によっても異なるため、一概に“この金額が適正価格です”というのがないのです。そのため外壁塗装の費用はある程度の相場を知っておかなければ見積もりを見ても、そもそもこの金額が高いのか安いのかがわからないと思います。
いくつか相見積をとって比較されると、業者で金額に開きがあり、びっくりするような高い見積もりもあれば、逆に「え、こんな金額でいいの?」という不安を持つような見積もりもあります。
あまりにも安い金額の場合工事内容も気になりますよね。
安さだけをウリにしている業者には注意が必要です。安さの理由が、なんらかの手抜き工事であったり、品質を下げた結果であるという可能性もあります。
他の業者よりもあきらかに安い見積書を提示された場合は”なぜ安いのか”を疑い必ず業者に確認しましょう。
逆に最初に安い見積額を提示して契約し、後から追加工事が必要になったとして追加料金を請求する手口を使う業者も存在します。劣化状況によっては工事をしていくうえで最初に見落としてしまっていた箇所などの追加工事が発生することもあります。しかしこのケースは最初から騙そうとしていたのか、工事の流れで必要になったのか見極めが難しいところでもあります。
契約する前に、追加工事のリスクがあるのかどうかを確認しておきましょう。追加工事が発生した場合は必ず書面にて見積書を提出してもらいましょう。
また見積書の項目に入っていると思っていた箇所が契約の範囲外だったということもあります。見積書にはどの箇所の施工が含まれているのか、外壁だけでなく、雨樋、軒天などの付帯部についても必ず確認しておくべきです。
まとめ
外壁・屋根は毎日大切なお住まいを守ってくれています。
外壁・屋根の状態が悪くなってしまったらリフォームをして綺麗な状態にもどしてあげましょう。費用のかかる外壁塗装は後回しにしてしまいがちですが、放っておくと取り返しのつかないことになりかねませんので、劣化状況によってはなるべく早めの対応が必要です。
いくつか相見積もりをとり、提出された見積書が妥当な金額であるかどうかまずは費用相場を知ることが大事です。相場よりかなり安い場合には、なんらかの手抜きの可能性を疑う必要があるかもしれません。品質が伴っていなければ、いくら安くても「効果の薄い外壁塗装」になってしまうことがあります。
契約をする前に「複数社から見積もりを取って比較・検討する」「見積もり内容を確認し、交渉・見直しをはかる」「加入している火災保険の種類と契約内容を確認する」「助成金(補助金)を受ける」…など費用を少しでも抑えるためにできることがあります。
これから先長く住まわれるお住まい…。
一度のメンテナンスで終わりではないので、その場だけの金額で決めてしまわず、長い目でみたトータル的なコストを視野に入れてご検討されることをおすすめします。