外壁塗装の見積もりを取ると、必ずと言っていいほど目に入るのが
“付帯部塗装”という項目。
しかし、多くの方がこんな疑問を抱えています。
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「付帯部って…そもそもどこのこと?」
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「外壁だけ塗れば十分じゃないの?」
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「付帯部も一緒に塗ると費用が高くなるから悩む…」
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「本当に必要な工事なのか、判断が難しい」
実際、外壁塗装を検討中の方から最も多い相談が
“付帯部を塗るべきかどうか” という問題です。
しかし結論からお伝えすると──
付帯部は必ずしも全て塗らないといけません、というわけではありません。
ただし、外壁と同時に行った方がメリットが圧倒的に大きい工事です。
その理由は、
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劣化の進み方
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雨漏りリスク
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仕上がりの美しさ
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将来のメンテナンス費用
といった 住まいの寿命とコストに深く関わる部分 だからです。
この記事では、
✔付帯部を“しないまま”外壁だけ塗るとどうなるのか
✔同時に塗った方が良い理由
✔どの付帯部が特に重要なのか
✔見積もりで失敗しないチェックポイント
を、わかりやすくプロ目線で解説していきます。
この記事を読み終わる頃には、
「うちの付帯部は塗るべきか?」が明確に判断できるようになります。
では、まずは多くの方が気になる
「付帯部を塗らないとどうなるのか?」 から見ていきましょう。
1|付帯部の塗装って本当に必要?まずは答えからお伝えします
付帯部とは、外壁や屋根以外にある 家を支える細かなパーツ のこと。
雨樋・破風・軒天など、普段あまり意識しない場所ですが、
実はどれもお家を守るために欠かせない役割を持っています。
そして、これらの付帯部は外壁や屋根と同じように、
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劣化が進むと雨漏りの原因になったり
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外壁だけキレイになって“付帯部の古さが目立ったり”
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後から別で塗ると足場代がもう一度かかって高くついたり
といった問題が出てきます。
だからこそ、
外壁塗装をするタイミングで、付帯部もまとめて塗装するのが一番ムダがなくて安心。
これがまずお伝えしたい結論です。
2|付帯部を塗らないとどうなる?放っておくと起きやすいトラブル
「外壁だけキレイになれば十分かな?」
そう思われる方も多いのですが、付帯部をそのままにしておくと
実はさまざまな問題が出てきます。
ここでは、特に起こりやすいポイントをわかりやすくまとめました。
① 付帯部だけ古いまま…見た目のアンバランスが目立つ
外壁はピカピカ、でも雨樋や軒天は色あせたまま…。
仕上がりに“違和感”が出てしまい、全体が古く見えてしまいます。
家の印象は外観の統一感で大きく変わるため、
付帯部の劣化が残ったままだとせっかくの塗装が十分に引き立ちません。
②劣化を放置すると、雨漏りや破損の原因に…
付帯部は普段あまり目にしない場所ですが、
実は雨・風・紫外線の影響を強く受ける部分です。
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破風・鼻隠しの腐食
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笠木のコーキング割れ
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ベランダ防水の劣化
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雨樋の割れ・変形
これらを放っておくと、
雨漏りにつながることも珍しくありません。
外壁がキレイになっても、別の箇所から雨水が入ってしまったら本末転倒です。
③後から塗ると「足場代」がもう一度かかってしまう
付帯部を今は塗らず、後で塗ろう…と考える方もいますが、
実はこれが一番もったいないケースです。
付帯部の多くは高い場所にあるため、
結局、後から塗るともう一度足場が必要になることが多く、
結果的に費用が大幅に増えてしまいます。
外壁塗装と同時に行えば足場代は1回で済むため、
費用面でも“同時施工のほうが圧倒的に効率的”です。
無理に塗る必要はありませんが、同時施工のほうが“失敗しない”理由がここにあります。
3|そもそも「付帯部」ってどんな場所?
外壁塗装の見積もりを見ると必ず登場する「付帯部(ふたいぶ)」。
名前だけ見ると少し専門用語のように感じますよね。
でも実は、付帯部とはとてもシンプルで、
“外壁や屋根のまわりにある、家を支える大切なパーツ” のこと。
普段はあまり意識しない場所ですが、
どれもお家を守るために欠かせない役割を持っています。
ここでは、主な付帯部を簡単に紹介します。
■軒天
玄関や窓の上にある、屋根の裏側の天井部分。
雨や風が外壁に直接当たるのを防ぐほか、家の見た目にも大きく関わります。
▶ 軒天の色で迷う方はこちらの記事が参考になります
👉外壁塗装で迷いやすい!軒天の色選びで家の印象をグッとおしゃれに変える方法
■雨樋
屋根に落ちた雨水を集めて流すパーツ。
もし雨樋がなければ、雨水が外壁に跳ね返り、汚れや雨漏りの原因に…。
▶ 雨樋の色で迷う方はこちらの記事が参考になります
👉雨樋の色は外壁と合わせる?屋根と合わせる?失敗しない選び方をプロが解説
■雨戸・シャッター
台風や防犯から窓を守る大切な設備。
サビや色あせを放置すると、開閉しづらくなることもあります。
■破風・鼻隠し
屋根の端にある細長い板。
強い風や雨の吹き込みを防ぎ、屋根の寿命を守ります。
■ベランダ・バルコニー
雨・紫外線にさらされやすく、防水層が劣化すると雨漏りしやすい場所。
■笠木
ベランダや塀の上についている金属カバー。
水の侵入を防ぐ“雨仕舞い”の要です。
■水切り
外壁と基礎の境目にある、わずかに突き出た金属の板。
ここがあることで外壁に水が染み込みにくくなります。
こうして見ると、付帯部はどれも
「家を雨・風・紫外線から守るための大切なパーツ」 ばかりです。
だからこそ、外壁や屋根と同じように、
定期的なメンテナンスが必要になってくるのです。
4|外壁と一緒に付帯部も塗ると、どんな良いことがあるの?
付帯部がどんな役割を持っているのかが分かったところで、
気になるのはやはり、
「外壁と同時に塗ったほうがいいの?」
という部分だと思います。
結論から言うと、
外壁塗装と同じタイミングで付帯部も塗っておくほうが、メリットがとても大きいです。
ここでは、その理由をわかりやすく紹介します。
①足場代が1回で済むから、トータル費用が抑えられる
外壁塗装にはどうしても“足場”が必要になります。
足場代だけでも 15〜25万円ほどが一般的。
後から付帯部だけ塗るとなると、
また足場を建てる必要が出てしまい、費用が二重にかかってしまいます。
外壁と付帯部を一緒に塗れば、
足場代が1回で済むので、その分ムダな出費を防げます。
②外観に“統一感”が出て、仕上がりがとても綺麗になる
外壁だけ新しくても、雨樋や軒天が古いままだと
「あれ?なんか思ったより新しく見えない…」
という違和感が出てしまうことがあります。
外壁・屋根・付帯部の色がそろうことで、
お家全体がぐっと整い、見た目も新築のように美しく仕上がります。
▶ 外壁 × 破風 × 樋 × 軒天の色の合わせ方はこちら
③外壁と付帯部の“劣化スピード”をそろえられる
外壁だけ新しくしても、付帯部が先に傷んでしまうと、
結局また部分補修が必要になったり、雨漏りにつながったりします。
同じタイミングで塗装しておくことで、
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劣化のペース
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メンテナンス時期
が揃うので、後々の手間もぐっと減ります。
④雨漏りや破損の予防になり、家を長持ちさせられる
特に、破風板・笠木・雨樋まわりなどは、
雨漏りの原因になりやすい場所です。
付帯部を外壁と同時にしっかりメンテナンスしておけば、
後々の大きなトラブルを防ぎ、
住まいの寿命を延ばすことにつながります。
5|付帯部はどんなふうに傷む?気づきやすい症状と、早めの対処法
付帯部と一口に言っても、場所によって役割も材質もさまざまです。
そのため、劣化の仕方や注意すべきポイントも違ってきます。
ここでは、特にお問い合わせが多い箇所を中心に、
“どんな劣化が起きやすいのか・どう対処すべきか” を分かりやすくまとめました。
●軒天
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シミや汚れ
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塗膜の剥がれ
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ボードの浮き・たわみ
これらは雨水の侵入や湿気によって起こりやすい症状です。
✔ 対処方法
劣化の程度に応じて、
塗装で補修する場合と 軒天材の張り替えが必要になる場合があります。
●雨樋
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紫外線による色あせ
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変形・割れ
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固定金具のゆるみ
雨樋が正常に機能しないと、
雨水が外壁に直接流れ、汚れや雨漏りの原因になります。
✔ 対処方法
軽度なら 塗装で保護できますが、
割れや変形がある場合は 部分交換・全交換 が必要です。
●破風・鼻隠し
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塗膜の剥がれ
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木材の腐食(特に木製の場合)
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反り・ひび割れ
風と雨の影響をもっとも受ける場所のひとつです。
✔ 対処方法
ケレン(下地調整)→ 下塗り → 上塗りの
適切な塗装工程で長持ちさせられます。
腐食が進んでいる場合は 板金巻き や 交換 を行います。
●ベランダ防水
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ひび割れ
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膨れ
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表面のめくれ
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排水の流れが悪い
防水層の劣化は雨漏りに直結する重要ポイントです。
✔ 対処方法
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FRP防水
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ウレタン防水
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塩ビシート防水
状況に応じて、部分補修 or 全面防水のやり直しが必要になります。
●笠木
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コーキングの割れ
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サビ
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継ぎ目からの水の侵入
ここが劣化すると、壁内部まで雨水が回り、
下階への雨漏りにつながることがあります。
✔ 対処方法
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コーキング打ち替え
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サビ補修 → 塗装
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穴あきや変形は笠木の交換
●水切り
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サビ
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塗膜の剥がれ
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変形
ここの劣化を放置すると、外壁の下部から水が入り込みやすくなります。
✔ 対処方法
サビ止めをしっかり入れ、
上塗りまできちんと行うことで長く保護できます。
6|付帯部の材質に合う塗料を選ぶポイント
付帯部は外壁と違い、
金属・木材・樹脂・窯業系 など、実は素材がバラバラです。
そのため、どの付帯部にも同じ塗料を使えるわけではなく、
素材に合った塗料を選ばないと、すぐ剝がれてしまう ことがあります。
ここでは、代表的な素材ごとに「どんな塗料を使うべきか」をやさしく紹介します。
■ 木部(破風・鼻隠し・一部の軒天など)
木は伸縮しやすい素材のため、
木部専用塗料 が必要です。
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使用塗料:木部用塗料(造膜/浸透)
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ポイント:ケレン(下地処理)を丁寧に行うと長持ちします
■ 金属部(雨樋の金具・水切り・笠木など)
金属はサビやすいため、
サビ止め(プライマー)が必須 です。
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使用塗料:金属用プライマー → 上塗り
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ポイント:サビ止めが仕上がりの耐久性を左右します
■ 樹脂・アルミ(雨樋 / 一部の窓枠など)
ツルツルした素材のため、
専用プライマーを使って密着性を高めてから塗装 します。
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使用塗料:雨樋・サッシ用専用塗料
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ポイント:プライマーなしだと剥がれやすい
■ 窯業系(軒天ボードなど)
吸水しやすい素材なので、
シーラーで下塗り し、上塗りで仕上げます。
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使用塗料:シーラー → 上塗り塗料
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ポイント:下塗りが吸い込みを抑え、仕上がりが安定
素材に「ぴったり合う塗料」を選ぶことで、
付帯部は外壁と同じように長持ちし、家をしっかり守ってくれます。
7|付帯部の見積もりはどう見る?後悔しないためのチェックポイント
外壁塗装の見積もりは、専門用語も多くて分かりづらい部分がたくさんあります。
特に付帯部は種類が多いため、
「どこまで含まれているのか?」 を見落としやすい場所です。
ここでは、契約してから後悔しないために、
見積もりで必ず確認したいポイントを分かりやすくまとめました。
① 見積書に“付帯部塗装”の項目が入っているか?
まず大切なのは、
付帯部の塗装が項目としてきちんと記載されているか です。
もし見積書に書かれていなければ、
その部位は塗装されない可能性が非常に高いです。
「付帯部も塗りますよ」と口頭で言われても、
後々のトラブルの元になるので、
必ず書面に残してもらいましょう。
② 「一式」表記だけになっていないか?
付帯部は種類が多いので、
まとめて「付帯部 一式」と書かれているケースがあります。
しかし 一式表記はとても危険 です。
どこを塗るのかが曖昧で、
作業漏れや、後からの追加請求につながる恐れがあります。
③ どの部位を何回塗るのか、工程が明記されているか?
外壁と同じく、付帯部も
下塗り → 中塗り → 上塗り
という工程が基本です。
たまに、
「付帯部は1回塗りで済ませる悪質業者」
もいるため注意が必要です。
見積書に、
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下塗り材の名前
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上塗り材の名前
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塗る回数
が明記されているかをチェックしましょう。
④ 使用する塗料名(メーカー・グレード)が書かれているか?
付帯部といえど、
材質に合わない塗料だとすぐに剥がれてしまいます。
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木部専用塗料
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金属用プライマー
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サッシ専用塗料
など、
適切な塗料を使っているかどうかは非常に重要です。
「付帯部はサービスで塗るので塗料はおまかせで…」
という見積もりは避けた方が無難です。
⑤ 保証の対象に付帯部が含まれているか?
付帯部は外壁よりも劣化しやすい箇所が多いため、
保証の対象かどうか は大切なポイントです。
8|まとめ
付帯部は“家を守る大事なパーツ”。外壁と一緒にメンテナンスするのが安心です
付帯部は、普段あまり気にする機会がありませんが、
じつは 家を雨・風・紫外線から守るために欠かせない大切な場所 ばかりです。
どれも小さなパーツに見えますが、
劣化を放置すると雨漏りや破損につながり、
結果的に大きな修繕費が必要になることもあります。
だからこそ、外壁塗装を行うタイミングで
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足場代を一度で抑えられる
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外観に統一感が出る
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劣化スピードがそろう
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家の寿命を延ばせる
といった多くのメリットがある
付帯部の同時施工 をおすすめしています。
工事の前には、
見積もり内容や使用する塗料、保証の有無などをしっかり確認し、
お住まいの状態に合った最適なメンテナンスを選びましょう。
大切なお家に、これからも長く安心して住むために。
付帯部も含めた“総合的なメンテナンス”をぜひ検討してみてください。
















