外壁塗装の保証内容は事前に確認を…。
住む人を癒してくれる家_。
いつまでも居心地が良い家を・・・次の世代へ・・・
家の美観や耐久性・耐水性を保っていくため必要になってくるメンテナンス「外壁塗装」。
一回のメンテナンスが高額になるため、外壁塗装工事を考えたときに気になる工事の保証内容。
例えば、家電製品を購入すると必ず「保証書」が付いてきます。この保証があることで、購入後にトラブルが起こっても交換や修理などの対応をしてもらえるため安心です。
外壁塗装にも保証は付いています。この保証をきちんと理解してトラブルを回避しましょう。
さて気になる外壁塗装の保証。どのような内容になっているのでしょうか。
保証の対象や期間はどのようなものなのか?注意する点はあるのか?
外壁塗装の保証内容は業者によって異なるためしっかりとした確認が必要です。
保証に少し詳しくなることで、提出してもらった見積もりの保証内容が妥当なものなのか、ある程度判断がつくようになります。
では具体的な保証内容についてみていきましょう。
保証の種類 「製品保証」と「工事保証」
外壁塗装には、製品保証と工事保証の2つの保証があります。
◎製品保証とは・・・
塗料メーカーが出す塗料に対しての保証です。
塗料に瑕疵があった場合に塗料メーカーが塗料代を上限として保証するものです。
ただしあくまでも塗料に対する保証なので、工事内容に対しては保証されないので注意してください。
工事内容の保証には「工事保証」というものがあります。
◎工事保証とは・・・
施工店が実施した工事に対して保証するものです。
施工店によって保証年数や保証内容が異なります。
施工後に何か問題が発生すれば対応してもらえますが、保証の対象となるのは塗膜の剥がれのみだったりすることもあるので注意が必要です。
※外壁塗装工事はどんなに良い製品を使用しても職人の力量に左右されるものです。
外壁塗装工事で一番重要なのは、工事保証です。また、工事保証と製品保証の両方がついているのならばより安心といえるでしょう。
プチ知識!!
「保証する」とはどういうことなのか?また「保障」「補償」との違いは?
保証
「保証する」を言い換えると、「約束する」「責任をもつ」などになります。たとえば「品質保証」の場合では、「品質を約束する」「品質に責任をもつ」ことを指します。
保障
「保障する」を言い換えると、「損なわれないように守る」「状態を維持する」になります。保障の使用例では「安全保障」があります。これは「安全な状態が損なわれないように守る」「安全な状態を維持する」になります。
補償
「補償する」を言い換えると、「発生した損害・損失を埋め合わせる」になります。埋め合わせは金銭の支払いによって行われることが多いです。たとえば「休業補償」の場合、業務・通勤が原因の負傷や疾病のため労働ができなくなったとき、労働ができなくなって4日目からの分の給付金が労働者に支給されます。
・・・では外壁塗装の保証って?
外壁塗装の保証は、塗装工事の品質に対して業者が責任をもつことをいいます。塗装後、一定の期間に剥がれなどの不具合が生じないことを約束し、もし生じた場合にはその補修を無償で行うことをいいます。
保証の対象
外壁塗装の保証で重要なのは
「どの部分を保証なのか」「どのような不具合であれば保証してくれるのか」「何年保証がついているか」など保証の範囲です。( 年数・対象の部位・保証される不具合)
一般的に、外壁塗装の保証の対象となるのは、塗膜の剥がれのみと記載されていることが多いです。
変色や色あせなど経年劣化は保証の対象に含まれませんので注意してください。不具合の原因が業者の不備やミスによるものであれば保証対象になります。
さらに保証箇所は外壁部分のみで、木部や鉄部まで対象内のケースは少ないです。
またひび割れは経年劣化や環境要因によって生じる症状という判断になるため保証対象外になります。
他に保証対象外となるのは
・天災や火災、地盤の変動など、自然現象や不可抗力に起因する場合
・家の所有者が不適切な使用をするなど、維持管理を行わなかったことに起因する場合
・増築やリフォームなど、工事請負業者以外の作業に起因する場合
・施主の指示に起因する場合
・建物の構造上の欠陥などに起因する場合
などは保証の対象から外れます。
外壁塗装の保証で気を付けておきたいこと
保証書は細部までよく読む
保証内容は業者によって内容が様々であるため、細かい部分まで確認されることをおすすめします。確認が不十分だと、保証の範囲内と思っていた不具合箇所が保証の範囲外であることが後から判明して、「こんなはずじゃなかった!」と後悔してしまうケースもあります。
長すぎる保証期間
塗料には耐久年数があり塗料の種類によって異なります。
耐久年数に対して保証期間が長すぎるなと思ったら、その理由を業者に尋ねてみましょう。答えをごまかしたり、あいまいな説明で終わるような業者への依頼は避けた方がよいでしょう。
付帯部(鉄部・木部)の保証期間にも要注意!
住宅の外壁・屋根を塗装するときには、雨戸や破風板など付帯部の塗装もまとめて行うのが一般的です。付帯部は外壁・屋根よりも劣化しやすいため、その分保証期間も短いです。
付帯部の保証期間は、だいたい3年程度です。「付帯部も、外壁・屋根と同じ10年保証します!」とアピールしてくる業者には注意しましょう。
保証が有料になることも
保証が付いていると聞くと、無料というイメージがある人がほとんどかもしれません。しかし外壁塗装の保証は、業者や状況によっては有料となるケースもあります。
不具合の箇所が多かったり、補修範囲が広範囲だったりする場合です。
見積もりの際には、保証のどこまでが無料でどこからが有料なのか保証範囲をきちんと確認しておきましょう。
保証書は出してもらったが・・・
契約をする際に長期保証の約束をして実際に保証書を出してもらった。安心して過ごしていると保証期間内に不具合が出てきたので業者へ補修の連絡を入れるとまさかの返事が返ってきた。
「この補修はできません」理由はよくわからず補修もしてもらえなかった。
嘘のような実際にあった例です。
このように契約のために保証書をだしてくるという悪徳業者もまだ存在しています。このような事例からもわかるように、保証書があるからと必ずしも安心はできないということです。
見極めるのはとても難しいことですが、このような悪徳業者がいるということも念頭に入れて、本当に信頼できる業者に依頼したいものです。
悪質外壁塗装業者が訪問販売から反響型に!身を守る方法とは!
保証書チェックリスト
製品保証と工事保証の両方がついている
製品保証と工事保証はどちらも大事な保証になりますので、両方ともついているか確認しましょう。
保証書を書面で発行してくれる
保証書は必ず書面で発行してもらいましょう。書面にして渡さない場合は、言った言わないなど後々トラブルになります。
保証対象内容について担当者が詳しく説明してくれる
保証の対象となる箇所・範囲など保証内容の細かい説明は施工前に必ず確認するようにしましょう。
第三者団体の保証がある
施工店が万が一廃業した場合なども考え、塗装業者の組合など第三者団体の保証を用意している塗装業者を選びたいところです。「もし業者が倒産しても保証を受けられる」という安心感もあります。
外壁塗装の保証でよくあるトラブルと対策
保証書を受け取ってなかった
塗装業者のなかには、「保証はついています」と口頭だけで、保証書を渡さない業者もいます。
保証書がないと、不具合が出た際「言った、言ってない」と施工業者と言い争いになる可能性も出てきます。保証書は必ず書面で発行してもらいましょう。
・口約束は絶対にしない
・保証書を必ず受け取る(もしくは要求する)
万が一、保証書を出さないような業者であれば、契約自体を考え直したほうが良いでしょう。
施工不良箇所が保証の対象でなかった
保証期間内に外壁にヒビを見つけ業者に連絡したら「保証の対象は剥がれのみ」と言われた。10年保証と記載しているのに使えなかった。
これは誤解が生んだトラブルです。
ひび割れが保証対象外であるのには、きちんと理由があるのですが、それが消費者にきちんと伝わっていないことで誤解が生じています。
このようなトラブルを防ぐため
・保証内容は必ず読む
・詳細で分からないことがあったら必ず業者に確認する
施工業者が倒産して保証が無効になった
「施工後に不具合が見つかり連絡してみると、塗装店が倒産していた」というトラブルがあります。
保証書があっても、業者が倒産していてはどうにもなりません。塗装を依頼する際には必ず保証書を発行してもらい、万が一に備えて会社の倒産時の保証について事前に確認することが大切です。
※万一塗装会社が倒産した際にも保証されるタイプのものがあります。
まとめ
住宅の外壁・屋根の塗り替えにかかる費用は、一度に100万円近くあるいはそれ以上かかる工事となります。これだけの費用がかかるので、長く安心するための保証内容は重要になってきます。
保証にも種類があり、使用する塗料によっても保証期間や保証の対象が異なりますので保証書は内容をよく読まれてください。また必ず保証書の提出をする(口約束はしない)、保証書は必ず保管しておくことなどポイントをしっかりと押さえれば外壁塗装工事で後悔するリスクはかなり低くなるはずです。
塗装業者を選ぶときには、事前に知っておくと役に立つ塗装に関する知識や、押さえておきたいポイントなどがあります。
これから依頼する業者をお考えの方は金額や塗料の性能の他に保証内容にも焦点を当ててみて業者を選定されることをおすすめします。
安心が長く続くお住まいに・・・