最終更新日:2025年12月16日
基礎塗装は本当に必要なのでしょうか?
外壁塗装を検討していると、
「基礎も一緒に塗装した方がいいですよ」
と業者から勧められることがあります。
しかし実際には、すべての家に基礎塗装が必要なわけではありません。
状態によっては、塗らない方がいいケースや、
後から剥がれ・不具合につながるリスクもあります。
この記事では、
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基礎塗装のデメリット
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塗らなくていい家の特徴
-
どんな場合に塗装を検討すべきか
を、業者目線ではなく「判断する側の立場」でわかりやすく解説します。
「本当に必要な工事なのか」「勧められたけど迷っている」
そんな方は、ぜひ最後まで読んで判断材料にしてください。
基礎塗装は本当に必要?
結論:すべての住宅に基礎塗装が必要なわけではありません
外壁塗装と同じタイミングで勧められることもありますが、
住宅の状態によっては 塗装をしなくても問題ないケース が多くあります。
特に、基礎に大きな劣化やひび割れがなく、
構造的な問題が見られない場合は、
無理に塗装を行う必要はありません。
見た目目的だけの基礎塗装は注意が必要
基礎塗装を行う理由としてよく挙げられるのが、
「外壁をきれいにしたら、基礎の汚れが気になるから」
といった 見た目の改善目的 です。
しかし、基礎はもともと
雨水や地面からの湿気を逃がす役割 を持っています。
そのため、
見た目を重視して塗装を行うと、
-
塗膜が剥がれやすくなる
-
内部に湿気がこもりやすくなる
-
劣化の進行に気づきにくくなる
といった 逆効果 につながる可能性もあります。
まずは「基礎の役割」を理解することが大切
住宅の基礎は、
建物を支えるだけでなく、
地面からの湿気や水分の影響を受けやすい部分 です。
基礎の役割を正しく理解せずに塗装をしてしまうと、
「守るための工事」が
かえって 劣化を早めてしまう こともあります。
だからこそ、基礎塗装を検討する際は、
「本当に塗装が必要な状態かどうか」 を
冷静に見極めることが重要です。
そもそも基礎塗装とは?どんな工事?
基礎塗装とは、住宅の基礎部分(コンクリートが露出している立ち上がり部分)に
専用の塗料を塗り、表面を保護・美観向上させる工事のことを指します。
外壁や屋根の塗装と比べると、
基礎塗装は必須工事ではないため、
必要性や施工方法を正しく理解したうえで判断することが重要です。
住宅の基礎部分とはどこを指す?

住宅の「基礎」とは、
建物と地面の間にある コンクリート部分 を指します。
一般的には、
-
地面から立ち上がって見えているコンクリート部分
-
外壁のすぐ下にある帯状の部分
が該当します。
この部分は、
雨水の跳ね返りや地面からの湿気の影響を受けやすく、
外壁とは 環境条件が大きく異なる場所 です。
基礎塗装で使われる主な塗料
基礎塗装には、
外壁用とは異なる 透湿性(湿気を逃がす性質)を持つ塗料 が使われることが一般的です。
代表的なものとしては、
-
基礎専用塗料
-
透湿性のある水性塗料
-
防藻・防カビ性能を備えた塗料
などがあります。
ただし、
どんな塗料を使っても万能ではありません。
基礎の状態や環境に合っていない塗料を使うと、
剥がれや膨れの原因になることもあります。
外壁塗装と基礎塗装の違い
外壁塗装と基礎塗装の大きな違いは、
塗装する目的 にあります。
-
外壁塗装:防水・耐久性の維持が主目的
-
基礎塗装:保護・美観が中心(構造補強ではない)
基礎塗装は、
塗ったからといって 建物の強度が上がるわけではありません。
そのため、
「外壁と一緒に塗れば安心」という理由だけで判断するのは注意が必要です。
基礎塗装のデメリットと注意点
基礎塗装を検討するうえで、
メリットよりも先に知っておくべきなのが「デメリット」です。
ここを理解しないまま塗装してしまうと、
「やらなければよかった」と後悔するケースも少なくありません。
塗膜が剥がれやすいケースがある
基礎は、地面からの湿気や雨水の影響を常に受ける部分です。
そのため、基礎の状態や環境によっては、
-
塗装後、数年で塗膜が剥がれる
-
表面が浮いたり、膨れたりする
といった不具合が起こることがあります。
特に、
-
湿気が多い立地
-
日当たりが悪い北側
-
下地処理が不十分な場合
では、塗装の耐久性が大きく低下します。
湿気がこもり、劣化を早める可能性がある
基礎コンクリートは、
内部の湿気を外に逃がす性質を持っています。
しかし、透湿性の低い塗料や不適切な施工を行うと、
-
内部に湿気がこもる
-
コンクリートの中性化が進む
-
ひび割れや劣化を招く
といった、見えない部分でのトラブルにつながる可能性があります。
「守るための塗装」が、
逆に基礎の寿命を縮めてしまうこともあるため注意が必要です。
ひび割れなどの劣化症状を隠してしまうことがある
基礎塗装を行うと、
表面がきれいになる一方で、
-
小さなひび割れ
-
劣化の初期症状
が 見えにくくなる というデメリットがあります。
本来であれば補修が必要な状態でも、
塗装によって一時的に隠れてしまい、
気づいたときには劣化が進行している というケースもあります。
見た目は良くなっても耐久性が向上するとは限らない
基礎塗装は、
外壁塗装のように 明確な防水効果や耐久性向上を目的とした工事ではありません。
そのため、
-
見た目はきれいになった
-
でも、構造的な安心感は変わらない
というケースも多くあります。
「外壁と一緒に塗ったから安心」
と考えてしまうと、
必要な補修や点検を見落とす原因にもなります。
すべての業者が基礎塗装に詳しいわけではない
基礎塗装は、
外壁塗装ほど施工基準が明確ではありません。
そのため業者によっては、
-
外壁用塗料をそのまま使用する
-
基礎の状態確認をせずに施工する
といったケースも見られます。
「なぜ基礎塗装が必要なのか」を
具体的に説明できない業者には注意が必要です。
基礎塗装をしなくていい家の特徴
基礎塗装は、
すべての住宅に必要な工事ではありません。
実際には、
塗装をしなくても問題ない住宅の方が多い のが現実です。
基礎に大きなひび割れや劣化が見られない
基礎表面に、
-
幅の大きなひび割れ
-
剥がれや欠け
-
著しい劣化
が見られない場合、
基礎塗装を急ぐ必要はありません。
特に、
細いヘアクラック程度であれば、
構造上の問題がないケースも多く、
必ずしも塗装が必要とは限りません。
通気性・排水環境がしっかり確保されている
基礎周りは、
-
風通しが良い
-
水はけが良い
といった環境が保たれていることが重要です。
雨水が溜まりにくく、
湿気がこもらない環境であれば、
基礎塗装をしなくても劣化が進みにくい といえます。
逆に、
環境を改善せずに塗装だけ行っても、
根本的な解決にはなりません。
見た目よりも機能性を重視したい場合
基礎塗装の主な目的は、
美観の向上 であることが多いです。
そのため、
-
見た目よりも耐久性を重視したい
-
不要な工事はできるだけ避けたい
という場合は、
基礎塗装を無理に行う必要はありません。
定期的な点検や、
必要に応じた部分補修の方が、
長期的には安心につながるケースもあります。
業者から明確な理由や根拠が示されていない
「外壁と一緒にやった方がいいですよ」
「みなさん一緒にやっています」
といった 曖昧な理由だけで勧められた場合 は要注意です。
基礎塗装が本当に必要であれば、
-
劣化箇所の写真
-
現在の状態の説明
-
塗装以外の選択肢
など、
具体的な根拠が示されるはずです。
それがない場合は、
一度立ち止まって検討することをおすすめします。
逆に、基礎塗装を検討した方がいいケース

基礎塗装は不要なケースが多い一方で、
状態や目的によっては検討した方がよい住宅 もあります。
大切なのは、
「外壁塗装と一緒だから」ではなく、
基礎の状態を見たうえで判断することです。
基礎表面の劣化や中性化が進んでいる場合
基礎コンクリートは、
時間の経過とともに 中性化 が進みます。
中性化が進行すると、
-
コンクリートがもろくなる
-
鉄筋が錆びやすくなる
といったリスクが高まります。
すでに、
-
表面が粉を吹いている
-
劣化が目に見えて進行している
といった場合には、
適切な下地処理を行ったうえでの基礎塗装 を
検討する価値があります。
防水・保護目的で、条件に合った施工ができる場合
基礎塗装は、
正しい条件と施工方法を守れば、
一定の保護効果が期待できる場合 もあります。
例えば、
-
透湿性の高い基礎専用塗料を使用
-
十分な下地処理・乾燥期間を確保
-
塗装範囲や厚みを適切に管理
といった条件がそろっている場合です。
ただし、
これらが守られない場合は、
かえってトラブルの原因になるため注意が必要です。
美観を整えたい場合でも注意すべきポイント
基礎の汚れや色ムラが気になるなど、
見た目を整えたい という理由で
基礎塗装を検討する方もいます。
その場合は、
-
見た目重視の塗装であることを理解する
-
耐久性や構造補強とは別物と認識する
-
将来的な剥がれの可能性を想定する
といった点を踏まえたうえで、
納得して施工することが大切です。
業者に基礎塗装を勧められたときの判断基準
基礎塗装は、
外壁塗装と同時に提案されることが多い工事です。
しかし、
勧められたからといって必ず必要とは限りません。
ここでは、業者の提案が妥当かどうかを判断するためのポイントを整理します。
なぜ基礎塗装が必要なのか、理由を確認する
まず確認したいのは、
「なぜ基礎塗装が必要なのか」 という理由です。
-
どこが劣化しているのか
-
どんな問題が起きているのか
-
塗装以外の方法はないのか
これらを 具体的に説明できるかどうか が重要です。
「一緒にやった方がきれいになる」
「今のうちにやっておいた方が安心」
といった 抽象的な説明だけの場合 は、
一度立ち止まって考える必要があります。
劣化状況を写真や現地確認で説明してくれるか
信頼できる業者であれば、
-
実際の基礎の写真
-
劣化箇所の説明
-
今後想定されるリスク
などを、目で見てわかる形で説明してくれます。逆に、
-
写真を見せない
-
具体的な劣化箇所を示さない
といった場合は、
基礎の状態を十分に確認していない可能性もあります。
「外壁と一緒だから」という理由だけは要注意
「足場があるから一緒にやった方が安い」
「外壁塗装とセットでやるのが普通」
こうした説明は、
一見もっともらしく聞こえますが、判断材料としては不十分です。
基礎塗装は、
外壁塗装とは役割も条件も異なる工事です。
必要性の説明がないまま勧められた場合は、
即決せず、他の意見も聞くことをおすすめします。
塗装以外の選択肢も説明してくれるか
信頼できる業者は、
必ずしも「塗装ありき」で話を進めません。
-
点検のみで様子を見る
-
部分補修を行う
-
今回は見送る
といった選択肢も含めて、
住宅の状態に合った提案をしてくれるかどうか が大切です。
まとめ|基礎塗装は「必要かどうか」を見極めることが大切
基礎塗装は、
すべての住宅に必要な工事ではありません。
基礎の状態や住環境によっては、
塗装をしなくても問題ないケースや、
無理に塗装することで かえって劣化リスクを高めてしまう場合 もあります。
一方で、
-
基礎表面の劣化が進んでいる
-
適切な塗料・施工条件が整っている
といった場合には、
検討する価値があるケース も存在します。
大切なのは、
-
見た目だけで判断しない
-
デメリットを理解したうえで検討する
-
業者の説明に納得できるかを確認する
という点です。
「外壁塗装と一緒に勧められたから」
「なんとなく不安だから」
といった理由だけで決めるのではなく、
本当に自分の家に必要な工事かどうかを見極めること が、
後悔しないための一番のポイントです。
判断に迷った場合は、
基礎の状態をしっかり確認したうえで、
信頼できる専門家に相談することをおすすめします。
※費用面についての補足
基礎塗装の費用は、
一般的に 数万円〜十数万円程度 が目安とされています。
外壁や屋根の塗装と比べると高額ではありませんが、
耐久性が大きく向上する工事ではないため、
美観目的だけの場合は割高に感じやすい 点には注意が必要です。
基礎に大きな劣化がなく、
見た目を整えたいという理由だけであれば、
「今回は見送る」という判断も十分に合理的といえます。
















