近年、屋根塗装や屋根修理をめぐる詐欺・悪徳業者によるトラブルが全国で急増しています。
「お宅の屋根、今すぐ修理しないと危険です!」
そんな突然の訪問業者による被害相談は、2025年に入ってさらに増えており、自治体や消費生活センターにも多くの相談が寄せられています。
屋根は普段見ることができない場所のため、住んでいる人でも劣化の進行度が分かりにくいもの。
そこに“見えない部分につけ込む”悪徳業者が巧妙な手口を使い、必要のない工事を契約させようとします。
この記事では、
✔ よく使われる詐欺の手口9選
✔ 被害を防ぐための対策
✔ 信頼できる業者の見極め方
を専門店目線で分かりやすく解説します。
「騙されないための知識」を身につけ、あなたの大切な住まいを守りましょう。
1|屋根塗装の詐欺が2025年に急増している理由
まず、なぜ屋根塗装をめぐる詐欺が増えているのでしょうか。
理由① 自然災害の増加
台風・強風・豪雨などの災害が増え、
「屋根の不具合が気になる」
という人が多くなっています。
その不安につけこんだ訪問営業が激増中。
理由② 築年数の経過
築10〜20年以上の住宅が増え、屋根メンテナンスの時期を迎える家が多い。
理由③ 屋根は“見えない”から騙されやすい
屋根は住んでいる人が確認できないため、
業者の言葉をそのまま信じてしまうケースが多数
悪徳業者(訪問業者)によるよくある手口
※これからご紹介する手口は、実際に相談の多い例をまとめたものです。
もちろん、訪問業者のすべてがこのような行動をするわけではありません。
「こういう可能性もある」と知っておくだけで、
落ち着いて判断できるようになり、もしもの時の安心材料になります。
手口1:不安を煽り“屋根の無料点検”を迫ってくる
「お宅の屋根、板金が浮いていますよ」
「台風が来たら飛んでしまいます!」
など、危険性を強調し無料点検を持ちかけるパターン。
しかし「無料点検」を口実に屋根に上がり、
後述の“破損させる手口”に繋げるケースも…。
手口2:屋根に勝手に上がり、故意に破損させる
もっと悪質な業者は、屋根に上がって
⚠ 自分で屋根材を壊し
「今すぐ直さないと危険です!」と迫ります。
実際に以下のような被害も報告されています。
・わざと屋根材を割られた
・他の家の屋根写真を自宅のものとして見せられた
(この行為は次の手口にもつながります)
手口3:必要以上に高額な見積りを提示する
無料点検後に
「全交換が必要です」
「特殊塗料じゃないと持ちません」
などと言い、高額な工事を勧めてきます。
見積りが複雑で分かりづらい場合は要注意。
手口4:今日だけ大幅値下げで契約を急がせる
「今日なら特別価格で!」「今だけキャンペーン中です!」と、
期間限定のように見せて契約を急がせるケースもあります。
一見お得に感じますが、
このような言葉は多くの場面で使われることが多く、
“急いで決めさせるため”
のセールストークである可能性もあります。
判断する時間がないまま契約すると後悔につながることもあるため、
その場で即決せず、いったん冷静に持ち帰ることが大切です。
手口5:契約後に追加料金を次々と請求する
最初に安い見積りを出しておきながら、
工事開始後に
「ここも壊れている」
「想定外の補修が必要」
と追加費用を要求。
結果、見積りの数倍になるケースも…。
手口6:火災保険が使えると嘘をつく
「火災保険を使えば、お客様の負担はほとんどありませんよ」
と勧めてくる業者に注意が必要です。
火災保険は条件を満たせば利用できる場合もありますが、
すべての屋根修理に適用されるわけではありません。
また、保険申請のサポートと言いながら、
後から高額な手数料を求められるケースもあるため、
不安なときは保険会社や信頼できる業者に確認することをおすすめします。
「火災保険で屋根塗装ができる」と言われても、本当にそれは正しいのか不安ですよね
👉「火災保険で屋根塗装ができる」は本当?悪徳業者に騙されない!正しい知識と注意点を解説
こちらでは、火災保険を活用する際の正しい知識や注意点について詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
手口6:クーリングオフを拒否する
「契約したらキャンセルできません」
「工事が始まっているので無理です」
と制度を無視して拒否。
※クーリングオフは8日以内なら無条件で解約可能。
手口8:ハウスメーカーを名乗って訪問する
「〇〇ハウスの定期点検です」
と言って近づき、実際は全く無関係な業者という手口。
名刺・社員証の確認は必須。
手口9:着手金を振り込ませたあと連絡が取れなくなる
「先に料金だけ払ってください」
と言われ支払った後、業者が行方不明に。
実際に
・全額支払い後に消える
・工事が全く始まらない
という事例が多数あります。
こここまで、訪問業者による代表的な手口をご紹介しましたが、
だからといって「訪問販売=悪徳業者」というわけではありません。
地域で真面目に活動されている訪問営業の方も多くいらっしゃいます。
ただし、消費生活センターへの相談件数を見ると、
“トラブルが起きやすいのは訪問営業による契約”が最も多いのも事実です。
訪問そのものを否定するのではなく、
万が一に備えて「こうした手口がある」と知っておくことが、
自宅を守るうえで大きな安心につながります。
3|こんな業者は危険!悪徳業者チェックリスト
□ 名刺や身分証の提示をためらう
□ 屋根にすぐ上がろうとする
□ 「今日だけ」「今だけ」など契約を急がせる
□ 見積書の内容が分かりにくい
□ “無料”という言葉を過度に強調する
□ 火災保険が必ず使えるような説明を繰り返す
□ ホームページに実績や会社情報が少ない
これらの項目のいずれかに当てはまる場合は、いったん慎重に検討することをおすすめします。
特に複数の項目が重なる場合は、思わぬトラブルにつながる可能性がありますので、
その場で判断せず、家族や信頼できる業者にも相談してみてください。
被害を防ぐための対策(訪問業者から被害を防ぐための対策5)
① 名刺・身分証の確認
まずは、どんな業者さんなのか身分を確認しておくと安心です。
特に高齢のご家族が対応される場合は、無理にその場で判断せず
「家族に相談しますね」と伝えるだけでも十分です。
② 屋根には絶対に上がらせない
屋根の状態は、見ることができない分判断が難しい場所です。
万が一トラブルを避けるためにも、信頼できる業者さん以外は
すぐに屋根へ上がらせないようにしておくと安心です。
③ 一人で決めない
屋根工事は金額も内容も分かりにくいもの。
一人で抱え込まず、家族や知人に相談するだけで
冷静に判断でき、トラブルの予防にもつながります。
④ 即決しない
「今決めた方がいいですよ」と言われると迷ってしまいますが、
焦って決めてしまうと後悔するケースもあります。
一度持ち帰って、ゆっくり考える時間をとるのが一番です。
⑤ 信頼できる地元の業者で見積りを取る
屋根が気になる場合は、訪問してきた業者だけに頼るのではなく、
地元で長く営業しているお店など、信頼できる数社に
見積もりをお願いすると比較ができて安心です。
相見積もりは、不必要な工事を避けるためにもとても有効です。
安心して屋根塗装を依頼するためのポイント
●業者の実績を確認
屋根工事を安心して任せるためには、どんなお家を手がけてきたのか、
施工事例や口コミ、地域での実績をチェックしておくと心強いです。
長く地元で活動しているお店は、相談しやすさやアフターフォロー面でも安心です。
●見積り比較で妥当性を判断
見積もりは1社だけで判断するのではなく、数社にお願いすると相場や内容の違いがよく分かります。
工事内容の説明を聞き比べることで、ご自宅に本当に必要な工事も見えてきます。
落ち着いて比較することが、トラブル予防にもつながります。
●契約書の内容を必ず確認
契約前には、工事内容・費用・保証・工期などがはっきり書かれているか確認しておくと安心です。
分からない部分があれば、そのままにせず「ここはどういう意味ですか?」と聞いてみてください。
丁寧に説明してくれる業者さんなら、工事中も安心してお任せできるはずです。
被害に遭ってしまった場合の相談先
・消費者センター
・自治体の相談窓口
・国土交通省(リフォームトラブル窓口)
・弁護士(法的トラブルへ発展する場合)
早めの相談が被害の拡大を防ぎます。
まとめ
屋根のことは普段目にする機会が少ないため、
「本当にこのままで大丈夫かな…?」と不安になるのは自然なことです。
こうして調べてみようと行動されたこと自体が、
住まいを守るための大きな一歩です。
屋根修理に関するトラブルを避けるためには、
“焦らず、落ち着いて判断すること” が何より大切です。
突然訪問業者が来たとしても、すぐに契約する必要はありません。
身分を確認し、屋根にはむやみに上がらせず、
一人で決めずに家族に相談する——
それだけでも、トラブルの多くは未然に防げます。
もちろん、訪問業者のすべてが悪質というわけではありません。
丁寧で誠実に対応してくれる業者さんも多くいらっしゃいます。
だからこそ、少しでも不安に感じた時には、
地域の自治体や消費生活センターへ相談してみることが大切です。
専門の相談員が、状況に合わせたアドバイスをしてくれます。
信頼できる業者に出会えれば、工事は安心して前向きに進められます。
あなたの大切なお住まいを守るためにも、今回の記事が
少しでも不安を和らげ、判断の手助けになれば幸いです。






















